まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

なりすまし熟女にご用心!

2023-03-29 | フランス、ベルギー映画
 お松のフランス大女優映画祭⑤
 「私の知らないわたしの素顔」
 年下の恋人ルドに捨てられた大学教授のクレアは、若い女になりすましルドのルームメイトであるアレックスにSNSを通して近づく。いつしかアレックスとネット上で親密な関係になるクレアだったが、アレックスは彼女と会うことを熱望し始め…
 ジュリエット・ビノシュ主演の映画、久々に観たような。最近はコリン・ファース主演のTVミニシリーズ「ザ・ステアケース」でも、男にのめりこむ中年女のイタい必死さを好演してましたが、このフランス映画ではさらにイタかった。おばさんになったJBさんって妙に生々しくて、饐えたような女の性が観る者の胸をザワつかせるような役や演技が多い。アカデミー賞を受賞し、母国フランスのみならず英語圏の映画でも活躍する大物国際女優である彼女が、何でここまでするのと畏怖するやら呆れるやら。今回も、もう若くない全裸を堂々とさらし、あられもなく若い男たちを激しく求めたり。テレフォンセックスや車内自慰シーンとか、よくやるわ~な性演やホルモンバランス異常っぽい表情など、ほとんどホラーでした。

 裸もセックスシーンも、正直痛ましいだけなのですが、若い頃から不変な女優魂はあっぱれ。年齢を重ねても守りに入らず、どんどん恐れ知らずになっていくジュリエット・ビノシュとかケイト・ウィンスレットみたいな女優こそ、私にとっては真のアクトレスなんです。いい年してキレイカワイイに固執する、演技に深みや成熟が出ない女優は女優と見なしたくないです。同時に、おケイさんやJBが苦手な人が多いことも理解できます。二人とも常に現実的で生臭い女で、好感や共感なんかまったく求めてませんからね~。むしろその真逆、男をドン引きさせ、女には居心地の悪さを覚えさせる役ばかり選んでるような気がします。作り物、飾り物じゃないリアルな役を彼女たちは求めているのでしょう。そんなの求めてない!な映画ファンにとっては、気持ち悪いだけのおばさん

 それにしても。若い女になりすまし、嬉々として色気づく中年女のあさましさときたら。フランスって熟女がモテモテな熟女天国だと思ってたけど、そうでもなかったようです。どこの国ももてはやされるのは若い女のほうで、若くない女は蔑ろにされる。そんな屈辱や欲求不満から、クレアと同じようなことをして悦んでる女性って、実際にもたくさんいろんだろうな~。ピンクな会話や嘘、ごまかしも、かなりの想像力や演技力が必要でしんどそう。そこまでして男と知り合ったりセックスしたいものなのでしょうか。私なんかもう、仕事や自分のことでいっぱいいっぱい。SNSで誰かと親密になりたいと思う余裕も気力もありません。ましてや別人になりすましてまで。若さにこだわってたクレアでしたが、ありのままの自分を受け入れてもらえないのなら、もう独りでいいじゃんなんて思う私は、ほんと身も心も冷たく乾いてる人間なんだろうな~。

 アレックス役は、ピエール・ニネのマブダチ?フランソワ・シヴィル。おバカなイメージが強い彼ですが、よく見ればイケメンなんですよね。おバカじゃない役の彼、初めて見たかも。ナイーヴで情熱的な若者役のシヴィルくんもなかなかよかったけど、やっぱアホな子の彼のほうが好きかも。ルド役のギヨーム・グイも好きな俳優。シヴィルもグイもお尻出して、熟女相手のおつとめ頑張ってました。
 フランス大女優映画祭、お目汚しMeci !次回は春のBL映画祭開催(^^♪
 
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする