ちょっと前に、某大学の准教授のブログが問題になりましたね。こちら
偉い先生の言葉とは思えませんよねえ。ひどい、の一言ですが...読めば読むほど、この人って...人とは違うことが言いたい、偽悪的なコメントでウケ狙い、な感じにも取れて、本気であんなことを思っているよりも、ある意味悪質かつ救いがたい。弱い立場の人間を虐げて笑いものにしてる、最近のバラエティ番組とかと同じ感覚ですね。他人の痛みに傷口に、塩をなすりつけ、もっと苦しむのを見て、何が楽しいのでしょうか。ほんと、悲しくなります...
「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
今年のアカデミー賞で、ダニエル・デイ・ルイスが2度目の主演男優賞を受賞した話題作。
20世紀初頭のアメリカ・カリフォルニア。石油採掘によって富と権力を得た男ダニエル・プレインビューの、欲望と狂気で血塗られた半生の物語。
暗くてシリアスな人間ドラマ、かと思いこんでたんですが...重厚だけど、かなり笑える内容だったのが、すごく意外でした。コメディじゃないけど、プレインビューのブっとびキャラ&言動に、何度もププっとなっちゃいました。ポール・トーマス・アンダーソン監督の演出も、ダニエル・デイ・ルイスの演技も、明らかに笑いを狙ってるとしか思えません。
プレインビューの、石油採掘に賭ける情熱や富への欲望は、確かにドロドロ真っ黒な、そして突然噴出する地底の油のようで、彼に関わるとこっちの精神まで汚れてしまいそうなおぞましさ。貪欲さと猜疑心で汚染されてる心には、清らかな部分が一片もない。ここまで心が汚れてる人間、なかなかいません。悪人というより、病人に近い。
でも、何だろう?不思議と憎めない男でもあるんですよねえ。方法や方向は間違ってるけど、エネルギッシュさが一生懸命なところとか。めちゃくちゃ働き者だし。スカした無気力なニートな善人よりも、人間的に魅力があります。息子への不器用な愛情表現が、切なく悲しい。愛は油と違うのにね。残酷な仕打ちで息子を失った瞬間、息子よりも立ち直り不可能に陥ったようなプレインビューの孤独、イタすぎます。
この映画最大の見ものは、言うまでもなくプレインビューを激演したダニエル・デイ・ルイス!こ、怖い~!モンスターちっくな怪演で、ほとんどホラーです。パワフルさが凄愴で、圧倒されます。やっぱ、すごい俳優です。演技力は、世界最強かも?今年のオスカー、他の主演男優賞候補者も錚々たる顔ぶれだったけど、デイ・ルイスの敵じゃないなあ、とは思った。レベルが違いすぎる。
すごいな~感嘆したのは、↑にも書いたけど、プレインビューを単に怖い狂気的なキャラにはせず、かといって人間的な面もあるんだよ!とも違う、ダークで毒々しいお笑い系に仕立て上げてたこと。特に、中盤とラストの、神父との対決(?)シーンは、ほんと笑えます!ぶっコワレちゃってます。
カッコいい役じゃないのに、やっぱデイ・ルイスって美男子だよなあと、この映画でも思いました。下劣な役でも、下品にならないんですよね。今回も、とてもじゃないけど英国の上流階級出身には見えない変貌ですが、スラっとしたスマートな体つき、長い手足といった身体的な美しさは、特に隠してません。でも、声は別人みたいだった。
デイ・ルイスの独り芝居な映画ですが、若い狂信的な神父役のポール・ダノ(ちょっとキモい顔。どっかで見たことあるな、と思ったら、「キング 罪の王」のガエルっちの異母弟だった!あの弟も、かなりキモいキャラだったよなあ)も、結構強烈です。デイ・ルイスを教会で懺悔させるシーンの彼、憑いてるねイってるね♪状態です。あんなアブない神父、イヤだ~!信者たちの異様さもヤバすぎ!
デイ・ルイスの息子役の子役が、すごく可愛いし演技も素晴らしいです。
若き天才と名高いPTA監督。私にはちょっと、とっつきにくい苦手系な作風ですが...かなり長い映画で、中だるみがキツく睡魔に襲われてしまいました。体力気力があり、睡眠不足じゃない時に観ることをお勧めします。
偉い先生の言葉とは思えませんよねえ。ひどい、の一言ですが...読めば読むほど、この人って...人とは違うことが言いたい、偽悪的なコメントでウケ狙い、な感じにも取れて、本気であんなことを思っているよりも、ある意味悪質かつ救いがたい。弱い立場の人間を虐げて笑いものにしてる、最近のバラエティ番組とかと同じ感覚ですね。他人の痛みに傷口に、塩をなすりつけ、もっと苦しむのを見て、何が楽しいのでしょうか。ほんと、悲しくなります...
「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
今年のアカデミー賞で、ダニエル・デイ・ルイスが2度目の主演男優賞を受賞した話題作。
20世紀初頭のアメリカ・カリフォルニア。石油採掘によって富と権力を得た男ダニエル・プレインビューの、欲望と狂気で血塗られた半生の物語。
暗くてシリアスな人間ドラマ、かと思いこんでたんですが...重厚だけど、かなり笑える内容だったのが、すごく意外でした。コメディじゃないけど、プレインビューのブっとびキャラ&言動に、何度もププっとなっちゃいました。ポール・トーマス・アンダーソン監督の演出も、ダニエル・デイ・ルイスの演技も、明らかに笑いを狙ってるとしか思えません。
プレインビューの、石油採掘に賭ける情熱や富への欲望は、確かにドロドロ真っ黒な、そして突然噴出する地底の油のようで、彼に関わるとこっちの精神まで汚れてしまいそうなおぞましさ。貪欲さと猜疑心で汚染されてる心には、清らかな部分が一片もない。ここまで心が汚れてる人間、なかなかいません。悪人というより、病人に近い。
でも、何だろう?不思議と憎めない男でもあるんですよねえ。方法や方向は間違ってるけど、エネルギッシュさが一生懸命なところとか。めちゃくちゃ働き者だし。スカした無気力なニートな善人よりも、人間的に魅力があります。息子への不器用な愛情表現が、切なく悲しい。愛は油と違うのにね。残酷な仕打ちで息子を失った瞬間、息子よりも立ち直り不可能に陥ったようなプレインビューの孤独、イタすぎます。
この映画最大の見ものは、言うまでもなくプレインビューを激演したダニエル・デイ・ルイス!こ、怖い~!モンスターちっくな怪演で、ほとんどホラーです。パワフルさが凄愴で、圧倒されます。やっぱ、すごい俳優です。演技力は、世界最強かも?今年のオスカー、他の主演男優賞候補者も錚々たる顔ぶれだったけど、デイ・ルイスの敵じゃないなあ、とは思った。レベルが違いすぎる。
すごいな~感嘆したのは、↑にも書いたけど、プレインビューを単に怖い狂気的なキャラにはせず、かといって人間的な面もあるんだよ!とも違う、ダークで毒々しいお笑い系に仕立て上げてたこと。特に、中盤とラストの、神父との対決(?)シーンは、ほんと笑えます!ぶっコワレちゃってます。
カッコいい役じゃないのに、やっぱデイ・ルイスって美男子だよなあと、この映画でも思いました。下劣な役でも、下品にならないんですよね。今回も、とてもじゃないけど英国の上流階級出身には見えない変貌ですが、スラっとしたスマートな体つき、長い手足といった身体的な美しさは、特に隠してません。でも、声は別人みたいだった。
デイ・ルイスの独り芝居な映画ですが、若い狂信的な神父役のポール・ダノ(ちょっとキモい顔。どっかで見たことあるな、と思ったら、「キング 罪の王」のガエルっちの異母弟だった!あの弟も、かなりキモいキャラだったよなあ)も、結構強烈です。デイ・ルイスを教会で懺悔させるシーンの彼、憑いてるねイってるね♪状態です。あんなアブない神父、イヤだ~!信者たちの異様さもヤバすぎ!
デイ・ルイスの息子役の子役が、すごく可愛いし演技も素晴らしいです。
若き天才と名高いPTA監督。私にはちょっと、とっつきにくい苦手系な作風ですが...かなり長い映画で、中だるみがキツく睡魔に襲われてしまいました。体力気力があり、睡眠不足じゃない時に観ることをお勧めします。
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