まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

君にチェックメイト

2007-07-30 | イギリス、アイルランド映画
 参院戦の自民党撃沈余波は、まだまだ続きそうですね。
 愚民ども!と無意識のうちに見下してるからこそ、平気でトンでも発言&金ごかましできた(今でも失言とか不正だなんて思ってなさそう)傲慢不遜でヘンな大臣ばかりで組閣してしまったことも、阿部さん敗因のひとつでしょうか。
 何でこんな人が!?なトンデモ当選より、この人まで落ちた!なビックリ落選が、印象的でした。わが地元では、単なる騒音女と悪評だった吉○ゆ○は、当然のごとくダメでした。
 誰が舵をとっても、庶民は楽になりそうにない、なんて諦念を抱いてしまう、欝な世の中です...
 
 「愛のエチュード」
 天才的チェスプレイヤーと、彼を支えた女性のラブストーリー。原作は、「ロリータ」などで知られる、ウラジミール・ナバコフの小説。
 話よりも、舞台となった北イタリアの保養地・コモ湖の美しさや、そこに集う人々のエレガントさに魅了されました。アメリカ映画や韓国ドラマで目にすることの多い、成金的な俗悪リッチさとは、やっぱ違うよなあ~な、高貴さ上品さ。ドレスやスーツのファッションだけでなく、柱や時計、チェス盤、ラウンジのテーブルやグラス、お菓子など、屋敷やホテルの調度品ひとつひとつや、石畳の道、古城や建築物に、歴史の重みと奥ゆかしさが。聞くところによると、ルキノ・ヴィスコンティ監督の別荘を、撮影に使わせてもらったとか。庶民に足を踏み入れることを許さない、モノホンのハイソ世界です。美しい格差社会...一度でいいから、あんな保養地で過ごしてみたいなあ。
 主人公ルージンのキャラが、ちょっとレインマンみたい?知能は少年のままっぽく意味不明な言動、他人と巧く意思疎通できない、けどチェスは天才。まさに天才と○ちがいは紙一重。実際に目の前にいたら、引いてしまうだろうけど、でも慣れたら可愛い男かも。演じるジョン・タトゥーロが、結構男前だったからでしょうか。波乱万丈で不幸な短い人生は、天才の運命?ルージンの人生も辛く悲しく、花火のようにパっと一瞬燃えて尽きてしまいます。
 ヒロイン役は、エミリー・ワトソン。うう~ん。彼女、演技力があってスゴい女優だとは思うけど、主人公を魅了する美しいヒロインなんて顔してないよなあ。地味で貧相。女版ルージンみたいな役のほうが、ピッタリ。エレガントな衣装、ぜんぜん似合ってなかったし。ホテルのメイド、屋敷の小間使いの制服なら、ジャストフィットだったでしょうけど。エミリー・ワトソンとかサマンサ・モートンとか、ズバ抜けた演技力の地味ブス女優は、ちょっと苦手...
 この映画を観たmy 目的は、脇役で出てたフランスの才人男前、クリストファー・トンプソン。
          
 フランスの伯爵役で、やっぱ素敵でした。知的で優しそうで。ヒロインに横恋慕するヤな役かな、と思ったら、すごく良い人の役で意外でした。英語もお上手!最近は脚本家をメインの本職にしてるっぽいので、もっと俳優として活動してほしいなあ。
 あと、娘と伯爵をくっつけようとするヒロインのママが、いい味出してます。幼いルージンを引き取って利用しつくし、やがて見限って置き去りにしながら、ルージンが有名になると悪い企みを抱いて近づいてくる師匠が、卑劣な爺!ひどい!才能という甘い蜜には、こーいう悪い虫が寄り付くんだろうなあ。
 ちなみに、邦題のエチュードとは、音楽とは関係なく、チェス用語の“手筋”を意味するのだとか。チェスが好きなら、もっと楽しめた映画かも...
 太く短く華のある人生に憧れます。何の才能もない私は、細く長く地味に天寿をまっとうするんだろうなあ。鬱...
 

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