まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

君の運命のひとは僕、じゃない?

2024-05-09 | 北米映画22~
 「恋するプリテンダー」
 恋人になる寸前で気まずい別れ方をしてしまうビーとベン。ビーの妹とベンの友人が結婚することになり、二人は結婚式に出席するためオーストラリアへ。顔を合わせばケンカになる二人だったが、ある事情により恋人のふりをすることに…
 ハリウッドでは今でもこういうライトなラブコメ映画、定期的に作られているようですが。日本では全然ヒットしないからか、ほんとんどが劇場公開されず配信に回されてるみたいですね。私も女子受けを狙ったスウィート&ロマンティック系は苦手。でもポリコレ・コンプラ無視のブラック系と、ハイテンションなノーテンキおバカ系のアメリカンコメディは大好き。「殺したい女」とか「トロピック・サンダー」「ふたりにクギヅケ」「永遠に美しく」や「シリアル・ママ」など、ほんと大好きで何度も観たくなります。

 閑話休題。たまには頭カラッポにして他愛もないラブコメ観るのもいいかな、と思って選んだこの映画。期待以上の頭カラッポmovieでした見た目も性格もいい男女が、けんかしながらフォーリンラブ、な設定はラブコメの定番中の定番。すべてにおいて目新しさのない陳腐な、でもその予定調和がラブコメファンには心地よい映画かもしれません。実際にはありえない、平凡な庶民には無縁なハッピーでリッチな世界も、世知辛い現実からいっとき逃避できる魅力。でも、ベンもビーもその家族友人も、あまりにも上級国民すぎ。いったい何者なのこの人たち?と、呆れたり鼻についたり。

 結婚式のためにオーストラリアに集結、美しいビーチと別荘で夏を満喫、ゴージャスな船上パーティー、とっかえひっかえの衣装、そして華やかなウェディング。羨ましいというより、金の使い方もったいないな!としか思えなかった私は、骨の髄まで貧乏人海外で挙式、それに出席とか、私なんかからしたら理解の埒外。海外どころか、県外でもおいそれとは出席できませんよ。ビーなんかいい年して学生(それも親に黙って退学してる)、無職なのにオーストラリアに何の問題もなく行けて、しかもおしゃれな服、ゴージャスなドレスもいっぱいもってるとか、いい年してお金持ちの親のスネかじり?いい年した娘を甘やかす両親にもイラっとした。

 ビーとベンの恋を応援したり煽ったりする周囲の人々も、不必要に多くてしかも魅力がなく、単にウザいとしか思えませんでした。お互いの当て馬キャラも、いてもいなくてもいいような存在でしたし。レスキュー隊を2回も出動させるとか、ありえないような迷惑行為も笑えなかった。脚本がチープすぎる。台詞にも展開にも、小粋とか洗練とかいった上質の喜劇の要素は微塵もなかったけど、おバカで下品なシーン、ちょっとエッチな下ネタには不覚にも笑ってしまいました。気どってないところには好感。結婚するカップルが女性という同性婚、それをごく当たり前のこととして扱ってる、というのがイマドキでした。

 ビー役のシドニー・スウィーニーは抜群のスタイルのよさと豊満さ、ベン役のグレン・パウエルは長身で筋骨隆々、アメリカでは理想的っぽいセクシー肉体美の男女なのですが、日本で人気を得るのは難しそう。二人の体を張ったおバカ演技は結構インパクトあり。特にグレンは、あっぱれな脱ぎっぷり。大ヒット作「トップガン マーヴェリック」で注目された若手俳優ですが、トム・クルーズの妖怪おじさんっぷりが強烈すぎて、若い男子なんか全然記憶になし。この主演作ではやたらと上半身裸になって筋肉誇示。ハイキング中クモがパンツの中に入ってしまい、ギャーギャー大騒ぎしながら全裸になって半べそかいてケツの穴をビーに点検してもらうシーン、あそこまでやる俳優は最近なかなかいないので、その役者魂には拍手。若い頃のクリス・プラットとかポール・ウォーカーにやってほしかった演技です。オーストラリアの明るく美しい自然や有名な観光地なども、これでもか!とばかりに背景に使用されてます。コアラが可愛かったけど、ハイキングしてたらあんな風にフツーに遭遇したりするんですね🐨
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