今日こそは早寝しようと思てたら、ウサマ・ヴィンラディンが殺害されたっちゅうニュースが目に入ってきた。
え?
びっくりしてCNNをつけると、ほんまのことやった。
彼が同い年の54才やってことも知らんかった。
彼の生きた54年は、わたしのそれとは全く違う54年やったってことは間違い無い。
ホワイトハウスの前には、すでに大勢の人達が集まっていて、国旗を振ったり腕を振り上げたり、大声で「USA!USA!」を連呼したり、国家を歌たり、すごい騒ぎになってる。
ほんでついさっき、東海岸時間の23時30分過ぎに、オバマ大統領から、国民に向けての緊急スピーチがあった。
あの日、あのオレンジ色の火と、キラキラ光る灰色の煙を見た日から、10年が経った。
いろんなことが、いろんな人によって語られてきた。
あのことに関連するニュースや話を、体が震えんと聞けるようになるまで7~8年かかった。
話せるようになるまでは、もっともっとかかった。
けれども、いつもこれだけはずっと思てた。
首謀者と言われてるヴィンラディンを追いかけて、もし仮に殺したとしても、いったいそれがなにになるんやろって。
殺すことにいったいなんの意味があるんやろって。
殺したらまた、殺し返そうとする人間が増えるだけやって。
どちらの側も、胸張って主張してる『正義』っちゅう厄介なもんがある限り、イタチごっこは永遠に続くやろし、そのごっこで殺されるのはいっつも市民やんか。
わたしもいつか死ぬ。どういうふうに死ぬかは、それはその時になってみるまでわからんのやけど、
そういう、なんかどっかで歯車が食い違たか、あるいは大きな組織や国、または企業とかの欲にまみれた陰謀とかが原因で生じた憎み合いの果てに、無差別に殺そうとする集団が発生して、その無差別な攻撃に巻き込まれて死んでしまう、みたいな終わり方はかなん。
なんて言うてても、こんな世の中やし、マンハッタンも近いし、しょっちゅう行くし、他の人よりは確率は高いかもしれん。
そういう場所で生きてても、実際に巻き込まれて死んでしまうとこを目撃しても、ああいうことが絶対に自分の身に起こらんとは言えんと心の片隅では思てても、
いったい全体、こんな世の中にしてしもたんはどこのどいつや!って腹立ってても、
それでもこの、ヴィンラディンの命の終わりを、あんなふうに単純に、やった!良かった!我々の勝利や!とは思えへん。
彼があそこまで増悪したアメリカという国の在り方が、アメリカが主張してるみたいに正しくも清くもないって、そんなこと大人やったら誰でも知ってることやし。
ただ、これでひとつの区切りがついて、このことのために戦地に送り込まれてる人達は、少しでも早く自分の家族の元に戻れるのかなあ。
ヴィンラディン追撃のために、怪我したり死んだりした兵士や、パキスタンやアフガニスタンの市民の家族にとっては、このニュースはどんな意味があるんやろ。
まあ、彼を生きたまま捕らえて、裁判にかけたり、終身刑で刑務所に入れたとしても、ヴィンラディンの方にも正義は存在するんやから、話は平行線のまま、彼を救おうとする人達によってまた、彼らの正義が果たされることになるんやからどうしようもないのかもしれんね。
人間ていったい、どこまでひん曲がってってしまうんやろなあ。
正義って、殺し合って果たせるもんなんやろか。
え?
びっくりしてCNNをつけると、ほんまのことやった。
彼が同い年の54才やってことも知らんかった。
彼の生きた54年は、わたしのそれとは全く違う54年やったってことは間違い無い。
ホワイトハウスの前には、すでに大勢の人達が集まっていて、国旗を振ったり腕を振り上げたり、大声で「USA!USA!」を連呼したり、国家を歌たり、すごい騒ぎになってる。
ほんでついさっき、東海岸時間の23時30分過ぎに、オバマ大統領から、国民に向けての緊急スピーチがあった。
あの日、あのオレンジ色の火と、キラキラ光る灰色の煙を見た日から、10年が経った。
いろんなことが、いろんな人によって語られてきた。
あのことに関連するニュースや話を、体が震えんと聞けるようになるまで7~8年かかった。
話せるようになるまでは、もっともっとかかった。
けれども、いつもこれだけはずっと思てた。
首謀者と言われてるヴィンラディンを追いかけて、もし仮に殺したとしても、いったいそれがなにになるんやろって。
殺すことにいったいなんの意味があるんやろって。
殺したらまた、殺し返そうとする人間が増えるだけやって。
どちらの側も、胸張って主張してる『正義』っちゅう厄介なもんがある限り、イタチごっこは永遠に続くやろし、そのごっこで殺されるのはいっつも市民やんか。
わたしもいつか死ぬ。どういうふうに死ぬかは、それはその時になってみるまでわからんのやけど、
そういう、なんかどっかで歯車が食い違たか、あるいは大きな組織や国、または企業とかの欲にまみれた陰謀とかが原因で生じた憎み合いの果てに、無差別に殺そうとする集団が発生して、その無差別な攻撃に巻き込まれて死んでしまう、みたいな終わり方はかなん。
なんて言うてても、こんな世の中やし、マンハッタンも近いし、しょっちゅう行くし、他の人よりは確率は高いかもしれん。
そういう場所で生きてても、実際に巻き込まれて死んでしまうとこを目撃しても、ああいうことが絶対に自分の身に起こらんとは言えんと心の片隅では思てても、
いったい全体、こんな世の中にしてしもたんはどこのどいつや!って腹立ってても、
それでもこの、ヴィンラディンの命の終わりを、あんなふうに単純に、やった!良かった!我々の勝利や!とは思えへん。
彼があそこまで増悪したアメリカという国の在り方が、アメリカが主張してるみたいに正しくも清くもないって、そんなこと大人やったら誰でも知ってることやし。
ただ、これでひとつの区切りがついて、このことのために戦地に送り込まれてる人達は、少しでも早く自分の家族の元に戻れるのかなあ。
ヴィンラディン追撃のために、怪我したり死んだりした兵士や、パキスタンやアフガニスタンの市民の家族にとっては、このニュースはどんな意味があるんやろ。
まあ、彼を生きたまま捕らえて、裁判にかけたり、終身刑で刑務所に入れたとしても、ヴィンラディンの方にも正義は存在するんやから、話は平行線のまま、彼を救おうとする人達によってまた、彼らの正義が果たされることになるんやからどうしようもないのかもしれんね。
人間ていったい、どこまでひん曲がってってしまうんやろなあ。
正義って、殺し合って果たせるもんなんやろか。