ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

ウサマ・ヴィンラディンの死

2011年05月01日 | 世界とわたし
今日こそは早寝しようと思てたら、ウサマ・ヴィンラディンが殺害されたっちゅうニュースが目に入ってきた。
え?
びっくりしてCNNをつけると、ほんまのことやった。
彼が同い年の54才やってことも知らんかった。
彼の生きた54年は、わたしのそれとは全く違う54年やったってことは間違い無い。
ホワイトハウスの前には、すでに大勢の人達が集まっていて、国旗を振ったり腕を振り上げたり、大声で「USA!USA!」を連呼したり、国家を歌たり、すごい騒ぎになってる。

ほんでついさっき、東海岸時間の23時30分過ぎに、オバマ大統領から、国民に向けての緊急スピーチがあった。

あの日、あのオレンジ色の火と、キラキラ光る灰色の煙を見た日から、10年が経った。
いろんなことが、いろんな人によって語られてきた。
あのことに関連するニュースや話を、体が震えんと聞けるようになるまで7~8年かかった。
話せるようになるまでは、もっともっとかかった。
けれども、いつもこれだけはずっと思てた。

首謀者と言われてるヴィンラディンを追いかけて、もし仮に殺したとしても、いったいそれがなにになるんやろって。
殺すことにいったいなんの意味があるんやろって。
殺したらまた、殺し返そうとする人間が増えるだけやって。
どちらの側も、胸張って主張してる『正義』っちゅう厄介なもんがある限り、イタチごっこは永遠に続くやろし、そのごっこで殺されるのはいっつも市民やんか。
わたしもいつか死ぬ。どういうふうに死ぬかは、それはその時になってみるまでわからんのやけど、
そういう、なんかどっかで歯車が食い違たか、あるいは大きな組織や国、または企業とかの欲にまみれた陰謀とかが原因で生じた憎み合いの果てに、無差別に殺そうとする集団が発生して、その無差別な攻撃に巻き込まれて死んでしまう、みたいな終わり方はかなん。
なんて言うてても、こんな世の中やし、マンハッタンも近いし、しょっちゅう行くし、他の人よりは確率は高いかもしれん。
そういう場所で生きてても、実際に巻き込まれて死んでしまうとこを目撃しても、ああいうことが絶対に自分の身に起こらんとは言えんと心の片隅では思てても、
いったい全体、こんな世の中にしてしもたんはどこのどいつや!って腹立ってても、
それでもこの、ヴィンラディンの命の終わりを、あんなふうに単純に、やった!良かった!我々の勝利や!とは思えへん。
彼があそこまで増悪したアメリカという国の在り方が、アメリカが主張してるみたいに正しくも清くもないって、そんなこと大人やったら誰でも知ってることやし。
ただ、これでひとつの区切りがついて、このことのために戦地に送り込まれてる人達は、少しでも早く自分の家族の元に戻れるのかなあ。
ヴィンラディン追撃のために、怪我したり死んだりした兵士や、パキスタンやアフガニスタンの市民の家族にとっては、このニュースはどんな意味があるんやろ。

まあ、彼を生きたまま捕らえて、裁判にかけたり、終身刑で刑務所に入れたとしても、ヴィンラディンの方にも正義は存在するんやから、話は平行線のまま、彼を救おうとする人達によってまた、彼らの正義が果たされることになるんやからどうしようもないのかもしれんね。


人間ていったい、どこまでひん曲がってってしまうんやろなあ。

正義って、殺し合って果たせるもんなんやろか。
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DON'T GIVE UP, JAPAN! だぜぃ!

2011年05月01日 | 日本とわたし
ハーレムに向かっています。右側の緑はセントラルパークです。


ハーレムの通りには、説明しにくいのだけど、なんかこう、のんびりした空気が漂っています。マンハッタンとは絶対に違う時間が流れている……そんな感じ。


今日の目的の場所はここ、『LENOX LOUNGE』ハーレムにある老舗ジャズ・クラブ『レノックス・ラウンジ』です。


ここレノックス・ラウンジは、数々の有名ミュージシャンが演奏してきた由緒あるジャズ・クラブ、だそうです……知らな過ぎ!と言われてしまいました……。
そのレトロなインテリアでも知られ、映画のロケ地としても度々使われているそうな。

入ってすぐはバーカウンター。ここで出番を待ちました。


この扉の奥で、多分有名な?ジャズプレイヤーさん達が白熱のセッションを演奏中。我々の出番は次。


我々?出番?
そうなんです、今日は突然、この老舗ジャズ・クラブで『Don't Give Up』のゴスペルを歌わせていただくことになったのでした。
……というのも、今日はここで、今回の東北地方太平洋沖地震による被害者の皆さんへの支援コンサートが行われたのです。
ここで普段演奏しているジャズ界の重鎮プレイヤーはもちろん、有志の方々による豪華なコンサート。
そのプログラムの中にちょこっと組み込んでいただいたのでした。
満員のお客さまは、なんとほとんどが日本からの観光客さんで、旅行の中に、この支援コンサートがオプションとして組み込まれているのだそうです。
なので、ハーレムに居ながらにして、日本の皆さんと一緒に、東北を思いを馳せながら、歌を歌う者、聞く者として、気持ちをひとつにしたのでした。

今日は前回ソロを歌った木下航志くんの代わりに、今ばく進中のゴスペルシンガーナオちゃんがソロを歌い、その素晴らしい歌声と心のこもった表現に心をギュッと掴まれ、お客さまの前なのに、思わず涙ぐみそうになってしまいました。
また来週、今度は『The Bowery Electric』という所で、日本のミュージシャンやパントマイム、ダンサーの人達に混じって、また舞台に立ちます。 


さて、歌い終わって合流した旦那と、バーのカウンターでビールで乾杯。
ここレノックスは、料理も美味しいことで有名らしく、たまたま頼んだカラマリとカラードグリーンの前菜が、もしかしたら今までに頼んだ同じ物の中で一番だったかも……期待していなかったので余計に幸せでした。

せっかくのハーレムなので、ちょいと散歩。
この店の看板を撮るように、と旦那。


なんで?
「さて、まうみの英語力の検査。あの英語はなんという意味でしょう?」
「ウ~ン……ウ~ン……」ほろ酔いの頭でうんうん考えましたが全くわかりません……ユニセックスの床屋さんなんですが……。
「答はSure enough」日本語にすると……思ったとおり、はたして、案の定……SHO NUFFがねえ……こんなんでテストすなっ!ぷんぷん

いろんな教会があっちゃこっちゃにいっぱい。


ブラウンストーンという名で有名な町並み。


こんなかわゆいカエルくんを見っけ!


やけに多かった香料の屋台店。


「あんな、まうみの大好きな焼き栗の屋台を見っけてん。こりゃええわと思て店のおっちゃんに聞いたら写真だけやねんて」
無駄を承知で、写真だけでもと行ってきました。
「ボクの奥さん、焼き栗がだ~い好きでね」「すんません、前はやってたんやけどねえ」
という会話を聞きながらパチリンこ。


その近くを通りかかった若者。おいおい、足足!


そらやっぱりここも撮っとかなね!『アポロシアター』でっす!ここで聞いたPファンクのコンサートはスゴかった!


さあ家に帰ろう!
正面はセントラルパークの北の端っこです。


マンハッタンの十番街。この一直線がなぜか大好き。


ハドソン河も静かです。


ばいばいマンハッタン。また来週。


大津の琵琶湖南岸にお住まいの皆さん、この建物、新しい琵琶湖ホテルとよく似てません?
旦那とわたしは、これはきっと同じ設計者のデザインに違いない!と信じているのですが……。









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原発王国の住民の皆さん、そろそろ観念したらどうなんですか?

2011年05月01日 | 日本とわたし
美代子さん、わたしも記事をパクらせていただきました!

その一、ダンディ・ハリマオさんのブログです。
東電、御用学者、クズ記者、原発文化人、これで終わりです!

『東京電力の清水正孝社長が「事故原因は未曽有の大津波だ」(13日の記者会見)と述べていたことに対して、
経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長は、倒壊した受電鉄塔が「津波の及ばない地域にあった」ことを認めた』
という内容の記事です。
奴らは破廉恥で無責任で恐いもの知らずの詐欺師、といってもいいんじゃないのでしょうか。


その二、これは、浜岡原発停止の署名を提出する際に同行した、元原発技術者、菊地洋一さんが、中部電力靜岡支店で訴えた内容です。



地盤が動き始めたことは現実なのだから、その壮大な地盤の上に国を作った日本なのだから、どうかこういう人達の話をきちんと聞いて、目を覚ましてください。



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