テロとの闘いの内容を、ノーベル平和賞をとったほどの大統領ならきっと、馬鹿げた暴力によるものから、もっと違う形の、人間の尊厳と本質に迫るものに変えてくれるに違いないと、
わたしはどうも、かなり過信していたようです。残念ながら。
遺体を海に遺棄したこと。
後で白い布で包み、静かに海に沈めた。水葬した。などと言っているけれど、それも本当のところはどうだか……。
抱えきれないほどの武器を持って部屋に突入した時、ビンラディンは武器を持っていなかったそうです。
いわゆる丸腰の人間を、しかも彼を助けたいがために盾になって立ちはだかっていた妻の足を撃ち倒し、そして後ろに居た本人に何発もの銃弾をぶち込んで殺した……そういうことでしょう?
まずは拘束、という方法は考えられなかったのでしょうか?
こんな殺し方をして、そのどこに『正義』というものが存在するのでしょうか?
自分達の信じる『正義』のためなら、どこに爆弾を落としてもいいし、誰を殺してもいい。本気でそんなことを信じているのでしょうか?
それならこのアメリカこそが、世界一のテロ国家です。
わたしはウサマ・ビン・ラディンの肩を持つつもりも、彼のテロ行為を肯定するつもりも全くありません。
どんな事情があったにせよ、彼のアイディアは歪んでいたし、行為は間違っていました。
けれども、こののぼせ上がって善悪の境がわからなくなった大国を相手に、なにか行動を起こそうとするなら、よほどのインパクトを与えるようなことをするしかありません。
アメリカはもっと大人の国だと思っていました。
陽気で大雑把な気質があるにせよ、こんなに大勢の移民を迎え、抱え、広大な国土をそれなりに統治できている、懐の広い国だと思っていました。
でも、今回のこのプロパガンダは恐ろしい。
これからまた、テロは増えるでしょう。
方法はさらに惨たらしいものになるでしょう。
つい最近、マンハッタンから家に戻るリンカーントンネルが、めちゃくちゃ混んでいた時がありました。
いつもだと混む時間帯ではないのに、おかしいなあ……と思いながら、丁度トンネルが一番下がった所付近で、二台の車が非常灯を点滅させて止まっていました。
あ~あ、事故だったんだ~と旦那と文句を言いながら通り過ぎざまに車の中の様子を見ると、
え?誰もいない……。
急に、旦那がアクセルを踏み込んで、すごいスピードでトンネルの上り坂を走り出しました。
他の車もすごいスピードです。
すっかりトンネル(ハドソン河の水中)から抜け出た時、旦那もわたしも同時にため息をつきました。
どちらも黙っていたけれど、あの無人の二台の車に、テロの爆弾が仕掛けられていたら……とすぐに考えたのでした。
結局、事故に遭った人達がどこかに知らせに行っただけだったのに、それをすぐに爆弾と結びつけてしまう。そんな世の中に生きているのです。
これからきっと、小さなテロがあちこちで起こるでしょう。
あんなに何度も何度も、まるで自国のチームが世界大会で勝ったかのように、腕を振り上げて「USA!USA!」と歓喜する集団の姿を公共に流したのですから。
あれほどかっこ悪く、気味の悪い映像はありませんでした。
テロの撲滅は暴力では絶対に叶いません。
あなた方の暴力によって生まれた怒りの矛先で、我々市民がまたひとり、またひとりと殺されていくだけです。
オバマ氏なら、そのことをちゃんと理解していると思っていました。残念でなりません。
今度はどこに攻めに行くんですか?今度は誰を殺す予定ですか?
なんにせよ、ノーベル平和賞を返還してからにしていただきたいと願っています。
わたしはどうも、かなり過信していたようです。残念ながら。
遺体を海に遺棄したこと。
後で白い布で包み、静かに海に沈めた。水葬した。などと言っているけれど、それも本当のところはどうだか……。
抱えきれないほどの武器を持って部屋に突入した時、ビンラディンは武器を持っていなかったそうです。
いわゆる丸腰の人間を、しかも彼を助けたいがために盾になって立ちはだかっていた妻の足を撃ち倒し、そして後ろに居た本人に何発もの銃弾をぶち込んで殺した……そういうことでしょう?
まずは拘束、という方法は考えられなかったのでしょうか?
こんな殺し方をして、そのどこに『正義』というものが存在するのでしょうか?
自分達の信じる『正義』のためなら、どこに爆弾を落としてもいいし、誰を殺してもいい。本気でそんなことを信じているのでしょうか?
それならこのアメリカこそが、世界一のテロ国家です。
わたしはウサマ・ビン・ラディンの肩を持つつもりも、彼のテロ行為を肯定するつもりも全くありません。
どんな事情があったにせよ、彼のアイディアは歪んでいたし、行為は間違っていました。
けれども、こののぼせ上がって善悪の境がわからなくなった大国を相手に、なにか行動を起こそうとするなら、よほどのインパクトを与えるようなことをするしかありません。
アメリカはもっと大人の国だと思っていました。
陽気で大雑把な気質があるにせよ、こんなに大勢の移民を迎え、抱え、広大な国土をそれなりに統治できている、懐の広い国だと思っていました。
でも、今回のこのプロパガンダは恐ろしい。
これからまた、テロは増えるでしょう。
方法はさらに惨たらしいものになるでしょう。
つい最近、マンハッタンから家に戻るリンカーントンネルが、めちゃくちゃ混んでいた時がありました。
いつもだと混む時間帯ではないのに、おかしいなあ……と思いながら、丁度トンネルが一番下がった所付近で、二台の車が非常灯を点滅させて止まっていました。
あ~あ、事故だったんだ~と旦那と文句を言いながら通り過ぎざまに車の中の様子を見ると、
え?誰もいない……。
急に、旦那がアクセルを踏み込んで、すごいスピードでトンネルの上り坂を走り出しました。
他の車もすごいスピードです。
すっかりトンネル(ハドソン河の水中)から抜け出た時、旦那もわたしも同時にため息をつきました。
どちらも黙っていたけれど、あの無人の二台の車に、テロの爆弾が仕掛けられていたら……とすぐに考えたのでした。
結局、事故に遭った人達がどこかに知らせに行っただけだったのに、それをすぐに爆弾と結びつけてしまう。そんな世の中に生きているのです。
これからきっと、小さなテロがあちこちで起こるでしょう。
あんなに何度も何度も、まるで自国のチームが世界大会で勝ったかのように、腕を振り上げて「USA!USA!」と歓喜する集団の姿を公共に流したのですから。
あれほどかっこ悪く、気味の悪い映像はありませんでした。
テロの撲滅は暴力では絶対に叶いません。
あなた方の暴力によって生まれた怒りの矛先で、我々市民がまたひとり、またひとりと殺されていくだけです。
オバマ氏なら、そのことをちゃんと理解していると思っていました。残念でなりません。
今度はどこに攻めに行くんですか?今度は誰を殺す予定ですか?
なんにせよ、ノーベル平和賞を返還してからにしていただきたいと願っています。