ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

顔も知らない人がネットで言うことをうのみにする前に、自分で確認できる情報は山ほどある!岩手在住母

2012年05月01日 | 日本とわたし
monakaさんとおっしゃる、岩手在住のふたりのお子さんを持つお母さんから、
『陸前高田の市長は、瓦礫の広域処分を望んではる。ただし、条件付きで』3/17の記事のコメントをいただいた。

monakaさんは、岩手・宮城両県の、津波によるがれきの広域処理についての、環境放射線量に対する誤解と、現状の真相を、
ご自身でコツコツとこまめに調べておられるデータを元に、詳しく説明してくださった。


『私は岩手県在住の2児の母です。

ネットで「岩手、宮城の津波によるがれきが高度汚染されている」という「前提」で、忌避されていることを残念に思うとともに、
本当の危険をご存じない、首都圏のお母さん方が気がかりで、コメントさせていただきます。

がれきに含まれる放射性物質を、なんとなく不気味に思われて忌避されるのなら、仕方ないと思います。
ただ、現実に観測されている、科学的、合理的事象として、次の2点だけは気に留めておいていただきたいのです。

(1) 岩手・宮城の津波被災地では、がれきに本当に困っています。
東京新聞に載った『被災地で本当に望まれているのは原発事故の補償』というのは、
(がれきの広域処理対象外である)福島の、原発被災者の声にちがいないです。
なぜなら、岩手・宮城の津波被災地には、原発で被災した人はおらず、保障を求める意味がないからです。

がれきを至急処理してほしい理由は、悪臭、大量のハエの発生による、衛生悪化。

去年は、避難所にまでたくさん飛んできて、駆除が大変でした。
http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/407.html

そして火災の危険。
http://www.asahi.com/special/10005/TKY201109170566.html

こういう危険ながれきの間を縫って、子供たちは毎日学校に通っています。

(2) 放射性物質は、津波がれきだけを選んで、降ったわけでは当然ありません。
比較すると、本当に放射線量の高い焼却灰は、岩手の津波被災地のものではなく、首都圏から出るものです。
処理場の少ない、首都圏からの焼却灰を、震災前から受け入れてきた他県には、
数千ベクレルの値の焼却灰が、首都圏から1年以上の間(今も)、移動させられ埋め立てられています。

昨年7月時点での、東日本各地の、焼却ごみの放射線量
http://www.env.go.jp/jishin/attach/waste-radioCs-16pref-result20110829.pdf
(岩手県沿岸の焼却灰データは、13番から下です)

去年、首都圏から秋田に、最終処分のため運び込まれた焼却灰が、基準値の8000bq/kgを超える線量だったため返却された件。
http://www.asahi.com/national/update/1203/TKY201112030123.html

でもこれは、基準値内であれば、7999bq/kgの灰であっても、現在も他県に運び出され、埋め立てられているということです。
そして、そんな灰の元になる一般ごみが、毎日首都圏で燃やされ続けているのです。

岩手の津波がれきを受け入れて、燃やし始めたら、環境放射線量が下がるほど、東京のごみと焼却灰の汚染は(岩手沿岸より)高いのです。

そういったデータもネットで読むことができます。
http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/resource/disaster-waste/

私も2人の子供を持つ親として、自分と自分の子供を守るために、顔も知らない人がネットで言うことをうのみにする前に、
自治体のページで、公式発表された数値を、確認するようにしています』

******* ******* ******* ******* ******* ******* *******

『お返事ありがとうございます。
私のコメントでよければ、どうぞ転載してください。

自分のブログかサイトを持って、それを発表できればいいのですが、発信するより、収集することで精一杯なので、私の集めた情報がお役に立つのなら、とても嬉しいです。

私は、原発事故いらい、「データやソースを示してくれている情報」を参考にし、「安全」だろうと「危険」だろうと、ソースを明示せずに、感情にだけ訴えようとする言説は妄信しない」と、
取捨選択して、情報を収集してきました。
そうやって、大々的には発表はされない、「科学的観測事実」に出会い、うーん、とうなってばかりです。

津波がれきの広域処理でしたら、環境省の提供によるPR記事としてですが、
取材と執筆を、ジャーナリストの津田大介さんがまとめた記事に、
ネット上でくりかえし出てくる、様々な疑問に対する答えや、FAQサイトへのリンクなどがあるので、参考になると思います。
http://b.hatena.ne.jp/articles/201203/8145

この記事をお読みになると、「自衛隊のような、特殊な技能や道具を持った組織に、今一度出動してもらい~」とのお尋ねに対する答えとしての、がれきの現地での状態も、お分かりになると思います。
現地では、金属、コンクリート、プラスチック、木材等への分別が、相当進んでいて、
多くの分別済みのがれきが、埋め立てられるか焼却されるのを待っているのです。
(ハエの大発生や、火災が危惧されるのは、可燃性の木質有機ごみです)

がれきの、現地での活用も、進んでいます。
ちょうど今日、岩手の大槌町で、がれきを埋め立てて、防潮堤でもある「鎮魂の森」作りがスタートしました
全国紙で報道されないだけで、誰もが思うような処理方法は、すでに行われているのです。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20120501_3
こういう記事が出ると必ず、「それなら全部そうやって処理すればいい」というご意見が出るのですが、
これは、膨大ながれきの一部にすぎず、また、自治体ごとに、地形や浸水の程度、地盤沈下、都市計画が様々です。
陸前高田の市長の意見が、津波被災地すべてにあてはまらないのと、同様なのです。
唯一、三陸で共通しているのは、リアス式海岸には高台がほとんどなく、津波に洗われた平地から、まっすぐに山がそそり立つところが多い、ということです。
Googleのストリートビューで、去年秋の時点での、津波被災地が見られます。
http://googleblog.blogspot.jp/2011/12/experience-tsunami-affected-areas-of.html

他に、有用なデータ収集サイトとしては、文部科学省放射線モニタリング情報が稼動していらい、ずっとフォローしています。
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/

ところで、岩手の人間なのに冷たい、と思われるかもしれませんが、
環境省のビデオの、「被災者の感情」をことさら押し出す演出は、どうかと思います。
「岩手宮城沿岸の、津波がれきの放射線量は、首都圏のごみよりずっと少ないので大丈夫」と、データを示して理解を得ようとしないのは、
首都圏の、焼却灰の他県処理に、スポットライトが当たるのをおそれてでもいるのかしら…と、皮肉な見方をしてしまいます。

岩手在住として、がれきの広域処理を(がれきより多い放射線量の一般ごみを、すでに毎日焼却している自治体に)、お願いしたいのは本心ですが、
かわいそうとか、なんとなく怖いとかいう感情ではなく、危険性の有無の科学的データで、判断してもらいたいのです。
去年、首都圏からの焼却灰の受け入れ拒否をした秋田県が、先日、岩手県宮古市の、津波がれきの焼却と埋め立てを始めたのは、
焼却実験により、排ガスや灰、周辺の地下水に含まれるセシウムが、検出限界値以下だったからです。
http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1062/20120414_09.htm

首都圏の汚染に関しては、私個人の考えとしては、食物に気をつければ、十分に生活できるレベルだと思っています。
空間放射線量は、そんなに高くないですし。
http://new.atmc.jp/

ただ、数千ベクレルの焼却灰を、日々生産し、他県へ移動させている首都圏の方々が、
それよりはるかに線量が低いがれきを、「危険」だとして、移動に反対するという不合理に、
「本当の危険はどっち?」と一石を投じることで、ソースや公式データの大切さをアピールしたいと思い、
コメント欄に、ずうずうしくお邪魔してしまいました。

津波被災地の復興は、なかなか進んでいませんが、奨学金のおかげで、震災遺児の進学率が倍増したというニュースも、今日目にしました。
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20120501_6

子供たちが健康に育ち、日本の将来を担っていってくれることを、皆で応援したいと思っています』



思いは全く同じ。
いや、monakaさんの思いの強さと深刻さは、わたしなんかの比ではない。
考えなあかん。
まだまだ知らんことはぎょうさんある。
知って、考えて、また知って考える。
そうやって、頭も心も柔軟に、知ることと考えることを繰り返す。

『顔も知らない人がネットで言うことをうのみにする前に、自治体のページで、公式発表された数値を、確認するようにしています』

この言葉が、わたしの心に刺さってる。
コメント (2)
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毎日5900万円と年間2万4千世帯分の電気食うバケモン『もんじゅ』これが日本の国策やて?!

2012年05月01日 | 日本とわたし
もんじゅ、電力浪費2万4千世帯分 中日新聞CHUNICHI Webの社会ニュースより

もんじゅ電気食うだけ
停止中でも、ナトリウム過熱に必要
消費電力年2万4000世帯分




夏に向けて電力が足りなくなると心配される中で、発電もしないのに、膨大な電力を消費しているだけの施設がある。
日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)。
浪費する電力は年間8550万キロワット時と、ざっと24000世帯分の電力をまかなえる量だ。(大平樹)

もんじゅは、原子炉で出た熱を液体ナトリウムで受け渡し、蒸気をつくる。
ナトリウムは水より熱伝導生がいいが、冷めると固まってしまう。
そのため、作動していないときでも、ヒーターで200度まで熱して循環させる必要がある。
抱えるナトリウムは計1670トンで、普通の小学校のプールおよそ3つ分。
これを回し続けるだけのために電力を食う。

電力の供給元は北陸電力。
同管内では電力需給はそれほど厳しくないが、需給の厳しい関西電力に電力を融通している。
関電の見通しでは、今夏のピーク時の電力不足は毎時153万~570万キロワットにもなるという。

もんじゅが電力を使わなくなれば、もっと融通できる。
ただ、関電の不足分が大きすぎ、全てのヒーターを止めて融通に回しても、不足分の0.2~0.7%をカバーできるだけとの計算結果になった。

もんじゅは1995年にナトリウム漏れ事故を起こして停止した。
2010年5月に運転再開したのもつかの間、8月には核燃料の交換装置が故障して、再び足踏みしている。

もんじゅは国策として進められてきた核燃料サイクルの中核的存在だが、大量の電力浪費が許されるのかどうか。
国は今夏にも、存廃を判断するとみられるが、これ以上の先送りは許されない。


↑転載ここまで。 


維持要員・900人/日
維持費用・5900万円/日
1992年の完成から20年間、正常に運転出来たのは、僅か250日



もうアメリカもフランスも、とっくの昔に撤退してんねん。
そんなんをずるずるグズグズ、国民騙くらかして続けてきた。
続けるだけで儲かるもんな。
ずるずるのグズグズにずぶずぶや。
こんなアホらしいもん、まず一番に止めや!
一日5900万円やで、5900円ちゃうで!5万9000円とも、59万円とも、590万円ともちゃうで、
5900万円やで!


ふぅ~……。

まず最初にボコボコにしたるのは『もんじゅ』!決定!
コメント (4)
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