田中優さんのメルマガ第125号(2012.5.5発行)の記事を転載します。
『田中優からのお願いです。
ぜひ、こちらの記事・グラフを、周りの方へ拡散頂き、偽装停電などさせないように広めてください。
私たち市民の力を、見せつけましょう!
■□■□◆◇◆◇■□■□◆◇◆◇■□■□
田中優の“持続する志”
優さんメルマガ 第125号
http://www.mag2.com/m/0000251633.html
★今回のメルマガは特に転送転載して頂きたいです!
1人でも多くの方へ拡散をお願いいたします。
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◇■ 田中優より ■◇
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■「偽装停電の夏」をくいとめよう
5月5日の今日、北海道電力の泊原発が停止し、42年ぶりに原発の稼働していない日を迎えた。
うれしい日に申し訳ないのだが、この先の不安を伝えたい。
ぼくとしては珍しく、拡散してほしい話だ。
何かというと、「偽装停電」の不安だ。
市民が、「原発なしでも電気は足りる」と言っている最中、
停電させるのは、「やっぱり原発が必要なんだ」というPRに使える。
電力会社と政府は、去年も「計画停電」を偽装した。
その前に、「需給調整契約*」を使って、大口契約者の電気を止めれば足りたのに、それをしなかった。
しかも、ピークの出ない土日や、平日の夜間、街路灯まで消した。
これは偽装だろう。
そこまでする人たちが、この「原発は不可欠」と訴えたいこのタイミングを、逃すだろうか?
もともと、家庭の電気消費は少ない。
2010年で、年間わずか、22%にすぎない。
しかも、足りなくなるのは、ピーク消費のある、ごく一時的だけだ。
ピーク時の「夏場・平日・日中」は、家庭の3分の2は不在で、ピークの電気消費に対する家庭消費の割合は、1割にすぎないのだ。
だから、そもそも、家庭の問題ではない。
節電すべきなのは、事業者なのだ。
しかし、大阪市の橋下市長はすでに、
「産業には影響を与えず、家庭に、冷房の温度設定など、負担をお願いすることになる。
安全はそこそこでも、快適な生活を望むのか、不便な生活を受け入れるか、二つに一つだ」と話し、
大飯原発3,4号機の再稼働の問題を、人々のライフスタイルの問題にすり替えている。
それは、橋下が2月に、経産省や民主党幹部と、隠密裏に意見交換した後のことだ。
とっくに橋下は、心変わりをしている。
偽装停電させれば、人々の「原発必要神話」は復活する。
なんとステキなプランだろうか。
電気消費の半分を占める、上位200社は守られて、中小零細では停電して、コンピュータの重要なデータを失う。
しかし、原発で豊かになるのは、200社の側なのだから、これは魅力的な作戦ではないか。
ぼく自身、その問題があるので、無制限に、「原発なしでも電気は足りる」とは言って来なかった。
「こうすれば足りる」と、具体的な節電策やら、料金設定やらを提案してきたのは、それが理由だ。
日本の電力業界は、信用に値しない。
日本でなら、偽装は可能だと思う。
他の先進国よりはるかに、情報が公開されておらず、昨年の「計画停電偽装」の実績もあるのだ。
日本で、隠しおおせる可能性は高い。
ピーク時に、電気が足りてしまう危険性は、大きく4つある。
1.揚水発電の緊急電力
2.他の電力会社からの融通
3.電力需給調整契約
4.自家発電などの余剰電力 だ。
ぼくが電力会社だったら、こうする。
まず、揚水発電所が使えないようにするために、発電所の稼働数を減らす。
揚水発電は、単なるバッテリーだから、前日までの電気があれば、貯めておけば足りてしまう。
ここに水を貯めておく余裕はなかった、夜間の深夜電気に余裕がなかった、と言っておけばいい。
すでに関電は、使うことのできる、緊急用の老朽化した火力発電所は、1基だけだと発表済みだから、この点は
カバーできている。
次に、他の電力の、融通を受けない仕組みにすることが大事だ。
関西電力は、実は中電・北陸電力・中国電力と送電線がつながっていて、余剰電力を受け取りやすい位置にある。
実際には、この融通電力は、非常に高くつくことが問題だ。
「受け取るより、原発を動かしたい」のが、再稼働を求める本音だ。
だから、他の電力会社も、ひっ迫していることにする。
それはすでに、各社発表済だ。
三つ目に、大口の大手会社に協力してもらい、停電しない根拠とされてしまう、「電力需給調整契約」を結んでおく。
東京電力はこれで、計画停電を避けられたはずのに、それをせずに、計画停電を実行した。
ばれないなら、そのままでもいいかもしれない。
でも、万が一のことを考えて、契約数を増やして、「大口の大会社も努力してくれているんです」と、主張できるようにしておく。
四つ目に、大企業が持っている、自家発電を頼れないものにする。
これは、電力会社以外の、電気を買い取る実績になるから、もともとしたくない。
東京電力もしなかった。
とすれば、「系統が不安定になる(電圧が不安定になる)」とでも言っておけば、いいかもしれない。
もしくは、邪魔になる自家発電を停止させるのが、いいかもしれない。
「自家発電電気のひっ迫」や、「緊急時の発電機は不安定」と言っておけば、いいかもしれない。
そして、偽装停電させる。
中小零細企業は特に、バックアップ電源を持っていないから、当然騒ぐだろう。
「どうしてくれるんだ、市民がバカみたいに、原発なしでも電気は足りると騒いだ結果、我々の業務には大きな被害が出た(実際に大きな被害が発生するだろう)。
やっぱり、原発なしでは、雇用も守れない、原発再稼働は生命線だ」と怒りだす。
しめしめ、これで原発は、当分不滅のものになる。
これが、偽装停電のシナリオだ。
橋下市長は、上に見たように、すでに主張を変え、現実には関係のない「市民のライフスタイル論」に、責任をなすりつけている。
すでに、大阪市を手伝っている市民活動家は、梯子を外されている。
彼らの面子に、配慮したりはしないだろう。
このことを、多くの人たちに知らせてほしいのだ。
もちろん、テレビも新聞も、あてにはできない。
後になってから、「検証」なんて言うだけだ。
しかし、今の私たち市民には、インターネットとSNSがある。
彼らが、偽装停電ができなくなるくらいに、多くの人に知らせよう。
ここは、市民の伝達力と、原子力マフィアの伝達力の勝負になる。
もちろん、彼らの方が、物量ともに圧倒的だ。
しかし、市民の小さな伝達が、何度も繰り返し行われることで、彼らの偽装停電を、止められることになるかもしれない。
可能なら、チュニジアのジャスミン革命のような伝達力を持って、彼らのもくろみを失敗させよう!
*「需給調整契約」とは
大口企業の電気代を、割安にする代わりに、電力需給がひっ迫した際に、電気利用の削減義務を負う契約。
具体的には、数時間前に連絡を受けて、工場を止めたり、冷房を切ったりする義務を負う代わり、電気料金を安くしてもらう契約。
さあ、停まった原発を二度とこの世に復活させんための本戦開始!
市民の小さな伝達が、何度も何度も繰り返し行われること。
できると思いませんか?!
『田中優からのお願いです。
ぜひ、こちらの記事・グラフを、周りの方へ拡散頂き、偽装停電などさせないように広めてください。
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http://www.mag2.com/m/0000251633.html
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◇■ 田中優より ■◇
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■「偽装停電の夏」をくいとめよう
5月5日の今日、北海道電力の泊原発が停止し、42年ぶりに原発の稼働していない日を迎えた。
うれしい日に申し訳ないのだが、この先の不安を伝えたい。
ぼくとしては珍しく、拡散してほしい話だ。
何かというと、「偽装停電」の不安だ。
市民が、「原発なしでも電気は足りる」と言っている最中、
停電させるのは、「やっぱり原発が必要なんだ」というPRに使える。
電力会社と政府は、去年も「計画停電」を偽装した。
その前に、「需給調整契約*」を使って、大口契約者の電気を止めれば足りたのに、それをしなかった。
しかも、ピークの出ない土日や、平日の夜間、街路灯まで消した。
これは偽装だろう。
そこまでする人たちが、この「原発は不可欠」と訴えたいこのタイミングを、逃すだろうか?
もともと、家庭の電気消費は少ない。
2010年で、年間わずか、22%にすぎない。
しかも、足りなくなるのは、ピーク消費のある、ごく一時的だけだ。
ピーク時の「夏場・平日・日中」は、家庭の3分の2は不在で、ピークの電気消費に対する家庭消費の割合は、1割にすぎないのだ。
だから、そもそも、家庭の問題ではない。
節電すべきなのは、事業者なのだ。
しかし、大阪市の橋下市長はすでに、
「産業には影響を与えず、家庭に、冷房の温度設定など、負担をお願いすることになる。
安全はそこそこでも、快適な生活を望むのか、不便な生活を受け入れるか、二つに一つだ」と話し、
大飯原発3,4号機の再稼働の問題を、人々のライフスタイルの問題にすり替えている。
それは、橋下が2月に、経産省や民主党幹部と、隠密裏に意見交換した後のことだ。
とっくに橋下は、心変わりをしている。
偽装停電させれば、人々の「原発必要神話」は復活する。
なんとステキなプランだろうか。
電気消費の半分を占める、上位200社は守られて、中小零細では停電して、コンピュータの重要なデータを失う。
しかし、原発で豊かになるのは、200社の側なのだから、これは魅力的な作戦ではないか。
ぼく自身、その問題があるので、無制限に、「原発なしでも電気は足りる」とは言って来なかった。
「こうすれば足りる」と、具体的な節電策やら、料金設定やらを提案してきたのは、それが理由だ。
日本の電力業界は、信用に値しない。
日本でなら、偽装は可能だと思う。
他の先進国よりはるかに、情報が公開されておらず、昨年の「計画停電偽装」の実績もあるのだ。
日本で、隠しおおせる可能性は高い。
ピーク時に、電気が足りてしまう危険性は、大きく4つある。
1.揚水発電の緊急電力
2.他の電力会社からの融通
3.電力需給調整契約
4.自家発電などの余剰電力 だ。
ぼくが電力会社だったら、こうする。
まず、揚水発電所が使えないようにするために、発電所の稼働数を減らす。
揚水発電は、単なるバッテリーだから、前日までの電気があれば、貯めておけば足りてしまう。
ここに水を貯めておく余裕はなかった、夜間の深夜電気に余裕がなかった、と言っておけばいい。
すでに関電は、使うことのできる、緊急用の老朽化した火力発電所は、1基だけだと発表済みだから、この点は
カバーできている。
次に、他の電力の、融通を受けない仕組みにすることが大事だ。
関西電力は、実は中電・北陸電力・中国電力と送電線がつながっていて、余剰電力を受け取りやすい位置にある。
実際には、この融通電力は、非常に高くつくことが問題だ。
「受け取るより、原発を動かしたい」のが、再稼働を求める本音だ。
だから、他の電力会社も、ひっ迫していることにする。
それはすでに、各社発表済だ。
三つ目に、大口の大手会社に協力してもらい、停電しない根拠とされてしまう、「電力需給調整契約」を結んでおく。
東京電力はこれで、計画停電を避けられたはずのに、それをせずに、計画停電を実行した。
ばれないなら、そのままでもいいかもしれない。
でも、万が一のことを考えて、契約数を増やして、「大口の大会社も努力してくれているんです」と、主張できるようにしておく。
四つ目に、大企業が持っている、自家発電を頼れないものにする。
これは、電力会社以外の、電気を買い取る実績になるから、もともとしたくない。
東京電力もしなかった。
とすれば、「系統が不安定になる(電圧が不安定になる)」とでも言っておけば、いいかもしれない。
もしくは、邪魔になる自家発電を停止させるのが、いいかもしれない。
「自家発電電気のひっ迫」や、「緊急時の発電機は不安定」と言っておけば、いいかもしれない。
そして、偽装停電させる。
中小零細企業は特に、バックアップ電源を持っていないから、当然騒ぐだろう。
「どうしてくれるんだ、市民がバカみたいに、原発なしでも電気は足りると騒いだ結果、我々の業務には大きな被害が出た(実際に大きな被害が発生するだろう)。
やっぱり、原発なしでは、雇用も守れない、原発再稼働は生命線だ」と怒りだす。
しめしめ、これで原発は、当分不滅のものになる。
これが、偽装停電のシナリオだ。
橋下市長は、上に見たように、すでに主張を変え、現実には関係のない「市民のライフスタイル論」に、責任をなすりつけている。
すでに、大阪市を手伝っている市民活動家は、梯子を外されている。
彼らの面子に、配慮したりはしないだろう。
このことを、多くの人たちに知らせてほしいのだ。
もちろん、テレビも新聞も、あてにはできない。
後になってから、「検証」なんて言うだけだ。
しかし、今の私たち市民には、インターネットとSNSがある。
彼らが、偽装停電ができなくなるくらいに、多くの人に知らせよう。
ここは、市民の伝達力と、原子力マフィアの伝達力の勝負になる。
もちろん、彼らの方が、物量ともに圧倒的だ。
しかし、市民の小さな伝達が、何度も繰り返し行われることで、彼らの偽装停電を、止められることになるかもしれない。
可能なら、チュニジアのジャスミン革命のような伝達力を持って、彼らのもくろみを失敗させよう!
*「需給調整契約」とは
大口企業の電気代を、割安にする代わりに、電力需給がひっ迫した際に、電気利用の削減義務を負う契約。
具体的には、数時間前に連絡を受けて、工場を止めたり、冷房を切ったりする義務を負う代わり、電気料金を安くしてもらう契約。
さあ、停まった原発を二度とこの世に復活させんための本戦開始!
市民の小さな伝達が、何度も何度も繰り返し行われること。
できると思いませんか?!