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諏訪敦彦&イポリット・ジラルド監督『ユキとニナ』

2014-02-27 10:54:00 | ノンジャンル
 朝日新聞で山根貞男さんが紹介していた、諏訪敦彦さんとイポリット・ジラルドの'09年共同監督・共同脚本作品『ユキとニナ』をDVDで見ました。
 夏のバカンスに友達のユキを連れていきたいと言うニナ。ユキの母は主人に相談してみないとと言います。帰宅途中、ユキは母から夏休みには母の母国である日本に行くことになると思うと言われます。日本に住むために、ママが2週間先に行って二人で住む部屋をみつけるのだと。「近頃パパとママの仲がよくないでしょ、ケンカしているところを見せたくない、だから別れるの」と母が言うと、ユキは立ち止まって、「日本には住みたくない」と言います。帰宅し、ソファに寝転びたそがれるユキと、口論する両親。
 「話したってことは本気ね。私は3人でいたかったけど」と言うニナの母は「私もパパと別れるときはうれしくなかったわ。愛はいつか終わる。でも子供への愛情は変わらない」とも言います。
 コインランドリーで、ユキの両親を仲直りさせる方法を考えるユキとニナ。二人はユキの両親に手紙を書き、「なぜ離婚するのですか」と書き、ユキの両親が仲良く写っている写真も入れて、「愛の妖精」の名前で手紙を送ります。手紙をポストに入れて、手をあわせるユキ。マネをするニナ。相変わらず口論の絶えないユキの両親。日本行きの準備をユキにさせていた母は届いた手紙を読んで泣き、「離婚すれば悲しくなるけど、今の方がもっと悲しい」と言います。
 ユキの母はユキに航空券を渡しますが、ユキは「あたし、日本へ行かない」と言い出します。「行くのよ、もう話し合ったでしょ?」と母が言っても、ユキは意見を変えず中座します。ユキに家出や狂言誘拐を勧めるニナ。自分からアイデアを出そうとしないユキにニナはいらつき、考えても出て来ないとユキが言うと、ニナは「勝手に日本に行けば?」と言って立ち去ります。ニナに去られ、一人遊びをするユキ。ユキの父はママとならきっとうまくいくと言い、映写機で字を窓に映します。
 久しぶりにニナがユキの家を訪ねてきて、ママとケンカしかたら家出してきたと言います。パパの家に行くと言うニナに、一緒に行くと言うユキは、お金と無線機を持ち、「ニナの家で遊ぶ」という嘘の伝言を置いていきます。電車に乗って着いたニナの父の家は留守で、家の中にテントを張って過ごしますが、隣人に見つかり、二人は逃げ出します。ニナは森の小屋に行くしなかいと言い、二人は森に入っていき、「だるまさんが転んだ」をして遊んだり、おしゃべりして過ごしますが、銃声が聞こえて逃げ出し、迷子になり、二人は別れます。「日本に住みたくない。パパとママの離婚もイヤ。あたしは森で暮らす。とってもかわいい家を建てて。いつか会いに来てね、ニナ。食べ物は森の妖精が持ってきてくれる」と独白するユキは、森を出ると、そこは日本の田舎でした。日本家屋で日本人の少女3人と遊び、やがて少女たちは帰り、ユキもおばあさんに送ってもらい一人で帰ります。森に戻り、ニナの名を呼ぶユキは、そこで父と出会い、ニナとも再会します。
 ユキは日本人の女の子を日本での自分の家に呼び、パソコンでニナと話します。今度クリスマスにフランスに行こうと言うユキの母。
 ユキは車に乗っていますが、見覚のある風景に気付き、車を誘導して降ります。そこにはあの日本人の少女たちと遊んだ日本家屋がありましたが、空家でした。母は小さい頃この近くで遊んだと言います。雨が降り出し、ユキと母がその場を去るところで、映画は終わります。

 ユキ役のハーフの女の子が美しく、また子供ならではの微笑ましいエピソード(両親が仲直りするように手紙を書いたり、「仲良くしないと、娘に会わせないぞ」と誘拐犯人に言わせようとしたり)にも心暖められました。

 →「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/