奈良・上牧町 今中町長誕生の背景
開かれた町政へ共同
党派超え「財政再生」に期待
(写真)送られた祝鯛を手にする今中氏=1日、奈良県上牧町 |
一日投開票された奈良県上牧町長選で日本共産党や保守系町議、住民らでつくる「刷新かんまき」が推薦する元町職員の今中富夫氏(58)=無所属新=が初当選を果たしました。
選挙は解放同盟(「解同」)県連の推薦を受けた元町議会副議長との一騎打ちでした。
同町では、無計画で不明朗な土地買収を伴う「」地区改良事業や大型事業を続けてきたことなどで、毎年の借金返済が住民税収入に相当する二十二億円にのぼる財政状態になっていました。
今中氏は、住民参加で財政再建を進め、町営住宅入居と職員採用の公募、都市計画街路事業など大型事業の凍結を行い、住民の健康や安全にかかわる施策を優先して実行するなどの公約を訴えました。
「刷新かんまき」は破たん状態の「町財政の再生」と「住民に開かれた民主的な町政」の実現をめざして今年一月に結成されました。
結成を準備した町議会議長の吉川米義議員(無所属)は「上牧町を一日も早く立て直したいと党派を超えた七人の町議が結束しました。今中さんと私た ちの活動や訴えが多くの住民に理解してもらえたと思う」と振り返ります。今中さんは「刷新かんまき」と政策協定を交わすとともに、住民団体が主催した十回 にわたるタウンミーティングに参加し、町政転換を願う人たちとの意見交換を重ねてきました。
相手候補は「町村合併で人件費を減らす」などと訴えました。同タウンミーティングには依頼されながら、一度も出席しませんでした。
日本共産党の東充洋町議は「住民の声を一つひとつ聞いて答える今中さんの姿勢はこれまでの町政になかったもの。選挙で寄せられた住民の思いにこたえていきたい」と話しています。
一日投開票の奈良県上牧町長選の結果詳報は次の通りです。
当今中 富夫58新
(刷新かんまき推薦)
五九九二
服部 公英51新
四一二八
(投票率52・86%)