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2010-06-11 | 市民のくらしのなかで

菅新政権 消費税増税 閣僚大合唱

        誰にとっての“強い財政”か


 菅直人内閣の閣僚から消費税増税をめぐる発言が相次いでいます。消費税増税はもともと、財界の強い要求です。菅首相は「強い経済、強い財政、強い 社会保障を一体としてつくっていきたい」と意気込みますが、誰にとって“強い”経済、財政、社会保障なのかが厳しく問われています。


 野田佳彦財務相は、消費税増税に向けた議論を「社会保障制度を裏付ける財源として消費税の議論は当然。タブー視せず大いに議論をしていくべきだ」 と表明。長妻昭厚生労働相も「消費税を含めた税制改革の議論を進めていくのが使命だ」と語っています。

 「議論の結果は、次の総選挙のときに明確に打ち出す」と語る野田氏をはじめ、前原誠司国土交通相や民主党の玄葉光一郎政調会長も、次期総選挙に消 費税増税を掲げる考えです。

 さらに、玄葉氏は、「次の総選挙後に消費税も含めた税制の抜本改革を行うことは参議院のマニフェストに書いていかないといけない」と表明していま す。

 菅首相は、消費税を含む税制の「抜本的改革」を「一党一派を超えて議論する必要がある」と明言しました。

 自民党は、すでに参院選公約に消費税率の現行5%から10%への引き上げを盛り込むことを決定しています。

図

経団連発 痛みは庶民に

「年末に決着」 税率2~3倍

 日本経団連の米倉弘昌会長(住友化学会長)は7日の記者会見で「強い財政」を掲げる菅首相に対し、「大いに期待している」と発言し、民主党新政権 を応援していく立場を鮮明にしました。

 経団連は、4月に発表した「成長戦略2010」で、消費税を当面「少なくとも10%まで引き上げる」よう求めています。さらに、その後引き上げて 10%台後半以上にすることを提言。経団連は、大企業が潤う法人税減税を求める一方、消費税率を2、3倍に引き上げることを狙っているのです。

 消費税率引き上げは、遠い将来の話ではありません。経団連の米倉会長は9日の会見で、消費税率引き上げのための「具体的な道筋を(参院)選挙前に 国民に明示する」ことを政党に要求しています。経団連事務局幹部は、「民主党政権は、次期総選挙後に税制改正をするといっているが、あれは参院選挙前の言 い方にすぎない。今年の年末には、消費税増税に決着をつける」と舞台裏を明かします。国民大増税を許さない審判を参院選挙で示すことが必要です。



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