スマトラ沖でM8.6 原発がなかった場所でしたか?
米国地質調査所(USGS)は、日本時間の午後5時38分ごろ、インドネシアのスマトラ島沖でマグニチュード(M)8・6の地震が発生し、さらに同7時43分ごろにもスマトラ島沖でM8・2の地震が発生したと発表しました。
最初の地震の震源はスマトラ島アチェ州最大の都市で同島北端にあるバンダアチェの南西434キロの海底下33キロ、2回目の地震の震源はそこからさらに南西側のバンダアチェから618キロの海底下16・4キロです。
ユーラシアプレート(岩板)に乗るスマトラ島の下には、同島南西沖海底のスンダ海溝から海洋プレート(岩板)のインド・オーストラリアプレートが 沈み込んでいます。インド・オーストラリアプレートの沈み込みに伴って二つのプレートの境界では巨大な地震がたびたび発生しています。
2004年12月26日には、バンダアチェ南南東沖の海底下を震源とするM9・1の巨大地震が発生。インド洋沿岸の広い範囲が巨大な津波に襲われ、多数の犠牲者が出ました。その後もスンダ海溝沿いでは、M7~8クラスの巨大地震が相次いでいました。
今回の地震は、震源の位置からみて、海溝より沖側の海底下で発生する「アウターライズ地震」とみられます。アウターライズ地震は、巨大地震が発生した後、プレートに加わる力が変化することで起こりやすくなることが知られています。
気象庁の永井章地震津波監視課長は同日夜、記者会見し、04年12月の同島沖地震との関連を否定できないとした上で、「日本でも東日本大震災後の大地震が懸念されており、注視している」と述べました。