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2014-02-03 | 世界の変化はすすむ

暮らし優先 宇都宮さん

 

都知事選討論会 違い鮮明

 

 
 
 

 

 東京都知事選(9日投票)で、1日(インターネット事業者7社共催のネット番組)と2日(フジテレビ系「新報道2001」)、候補者による討論番 組が放送されました。宇都宮けんじ氏(67)=日本共産党、社民党など推薦=、舛添要一氏(65)=自民党都連、公明党都本部推薦=、細川護熙(もりひ ろ)氏(76)、田母神俊雄氏(65)の主要4候補者が参加。宇都宮氏と、他の3候補者の違いが鮮明になりました。

 


 

雇用・社会保障守る 宇都宮氏

 

大企業の利益を優先 舛添氏

 

写真

(写真)子育て中の親や子ども、保育士たちと一緒に銀座を行進する宇都宮けんじ都知事候補=2日、東京都中央区

 

 宇都宮氏は「雇用・社会保障の充実優先」の立場で、舛添氏は「大企業の利益優先」であることが浮き彫りになりました。1日のネット番組で宇都宮氏 は、「社会保障の充実や賃金が上がらないと景気は本格的に回復しない」と指摘。保育園や特別養護老人ホーム建設などで社会保障充実と雇用拡大を同時に進め るべきだと主張しました。保育士の労働条件改善の必要性もあわせて強調しました。

 

 一方、舛添氏は、規制緩和で大企業を支援する国家戦略特区の指定を受けると述べ「さまざまな規制にチャレンジし、緩和してよい。(それで)もうかってもらう。そうすれば雇用は生まれる」などと主張しました。

 

 舛添氏は、保育園の問題でも「規制緩和」ばかり強調し、“安上がり保育”ですませる姿勢を鮮明にしました。

 

 宇都宮氏は2日のテレビ番組で、「規制緩和」ばかり主張する舛添氏に「規制緩和の結果、貧困と格差が広がった。働いている人の生活はよくなっていない」と批判しました。

 

具体的な福祉充実策 宇都宮氏

 

「誰でも変わらない」 細川氏

 

 大型開発に税金を注ぎ、大幅に福祉を削ってきた石原・猪瀬“逆立ち”都政を転換するかどうかは、選挙の大きな争点です。

 

 1日のネット番組で宇都宮氏は、逆立ち都政を転換し、認可保育園建設、特養老人ホーム建設、都営住宅建設など具体的に政策を説明。「若い人が希望を持ち働ける、お年寄りも安心して老後を過ごせる東京をつくりたい」と語りました。

 

 細川氏は「赤ちゃんからお年寄りまでさまざまな問題がある」としながら、「福祉とか、防災とか、雇用とか、そうした問題は誰がトップでもあまり変わらない」などと述べ、多くの都民の願いにこたえる姿勢は示しませんでした。

 

事実示し危険性指摘 宇都宮氏

 

“原発は安全”と暴論 田母神氏

 

 宇都宮氏は1日の番組で「地震・津波大国の日本で原発はふさわしくない。再稼働はやめるべきだ」と主張。「脱原発は、脱被ばく、被害者救済と同時にすすめる必要がある」と強調し、東京へ避難している原発事故被害者の生活再建支援や、放射線調査にとりくむと述べました。

 

 番組では原発ゼロを主張する宇都宮氏と、「原発は安全に管理できる」と語る田母神氏の間で激論に。宇都宮氏が、原発労働者が白血病になり労災が認 定されている事実を示すと、田母神氏は「これは、昔の放射線医学にもとづいたままだから」などと発言。会場にいる記者から失笑がもれました。

 

 舛添氏は、「エネルギーの安定供給を考えないといけない」と原発容認の立場を表明。細川氏は、暴論を展開する田母神氏に「核のゴミはどうするんですか」とわずかに反論するだけでした。

 

都が防災役割はたす 宇都宮氏

 

町内の“自助努力”強調 舛添氏

 

 1日の番組で宇都宮氏は、耐震工事や木造住宅の不燃化工事などについて「都が助成金を出して進めて、都民の命を守るべきだ」と語り、防災対策に都が積極的に役割をはたすことを約束しました。

 

 一方、舛添氏は「木造密集地域しっかりやる」と述べるだけで、逆に「町内会で防火のためのバケツリレーをやる訓練とか、自助もやらないといけない」と“自助努力”を強調しました。細川氏も具体的な対策は帰宅困難者対策などをあげるだけでした。

 

表:都知事選討論会の主な論点

 

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