あきらめぬ対局姿勢 14歳快挙
藤井四段 未到29連勝
14歳の中学生が「歴史的な快挙」(羽生善治三冠のコメント)を成し遂げました。26日、将棋の藤井聡太四段がデビュー後負けなしの29連勝をあげ、30年ぶりに連勝記録を塗り替え、歴代単独トップに立ちました。
「単独1位になれたことは、今までとは違った特別な喜びがある。自分でも想像できなかったことで、喜びとともに驚いている」―終局後の記者会見でこう語りました。
「苦しい将棋が多かった」と振り返る藤井四段。新記録が懸かったこの日の大一番も、前例のない「力勝負」の将棋となり、双方一歩も引かない攻防がつづきました。中盤でやや相手有利とみられた局面から、みごとな反撃を見せ、逆転勝利をおさめました。
この日の対戦相手は昨年の新人王戦(しんぶん赤旗主催)で優勝した強豪増田康宏四段(19)。将来が嘱望される10代同士の対決としても注目されました。その名に恥じない、力がこもった好局でした。
定跡や先例にとらわれない指し回しが持ち味。それは自分の読みを信じる強さなのでしょう。以前、「局面局面で最善手を自分の頭で考えることが好き」と将棋の醍醐味(だいごみ)を語っていたことを思い出します。
なぜこんなに強いのか? 師匠の杉本昌隆七段に尋ねたことがあります。「読み」の速さと正確さ、プロ棋士もうらやむ終盤力、そして闘争心の3点をあげました。
29連勝の一局一局が師匠の指摘を証明しています。形勢を損ねても絶対にあきらめない心。前のめりになり、ときには立ち膝で、必死に最善手を絞り出す対局姿は、見る者を魅了します。
記者会見での受け答えなど中学生離れした対応も、いまや将棋界を超えたファンにとっての魅力です。
「連勝は必ず途切れる時が来るので、意識せずに対局ごとに全力を尽くしたい」
藤井四段の将棋棋士人生は始まったばかり。これからどんな成長を遂げるのでしょうか。
藤井四段は新人王戦にも出場、現在、3回戦を突破しベスト8に進出しています。
私のフェイスブック記事より・・
将棋の最年少棋士、藤井聡太四段(14)が26日、東京都渋谷区の将棋会館で竜王戦決勝トーナメントに臨み、増田康宏四段(19)との10代対決を制した。私は夕食後実況を見ていた。 不利に見える局面から両角と2つの桂馬を使って、必死をつくりながら攻め立てる藤井四段。2一歩成、で大丈夫かと思っていたら、増田氏が8七飛車成と指したので、藤井四段の勝ちを確信した。攻めて勝つと言っていた増田四段の守りが弱く完敗だった。