2025年2月25日(火)
B52機参加の日米豪共同訓練
安保法制後、7回に
田村貴昭氏に防衛省
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2015年の安保法制=戦争法成立以後、米軍・自衛隊・オーストラリア軍の共同訓練が少なくとも15回行われ、そのうち7回は核兵器搭載可能な米空軍のB52戦略爆撃機が参加していたことが初めて分かりました。防衛省が、日本共産党の田村貴昭衆院議員に提出した資料で明らかになりました。田村氏は10日の衆院予算委員会で中谷元防衛相に対し、B52が参加した日米豪3カ国の共同訓練の実態を公表するよう強く求めていました。
日本政府は豪州を「準同盟」と位置づけ、日米豪の軍事ブロック化を強めています。加えて、米軍は殺傷能力を誇示する「爆撃機任務部隊(BTF)」としてB52Hをインド太平洋、欧州に随時配備。さらに、2022年に決定された米国の「核態勢見直し(NPR)」では、中国などを念頭に、戦略原潜や戦略爆撃機など核戦力の「可視化」を進めるとしています。その一環としてB52を米領グアムに随時配備し、同盟国との共同訓練を加速しています。自衛隊が米軍の核戦略に組み込まれている実態が浮き彫りになりました。
防衛省によると、B52が参加した日米豪共同訓練はいずれもグアム周辺で行われ、そのうち4回は日米豪共同訓練コープ・ノースの一環です(表)。参加部隊はいずれも航空自衛隊です。ただ、これらは「公表可能なもの」に限られており、実際はさらに多いとみられます。
空自は日米・日米韓の枠組みでもB52との共同訓練を行っています。