どこまでだって歩いていけるさ

2012年1月22日 それまでの日記を引き連れてOCN Cafeから移住。
新しい扉の向こうには何があるのだろうか。

ランドセル

2006年07月02日 | 日記
あっ ほら 新しいランドセルの匂い

昨日デパートでのこと エレベーターを上がりきったところで 後ろからそんな声が

そりゃぁ 此処 バッグと靴の売り場だからねぇ~ 革の匂いでしょ

そう思った途端 6歳の自分になった

姉が学校から帰るのを待って それを毎日のように背負っていた

時々バンドをきちんと閉め忘れていて 中身がこぼれ出してしまう事があった

教科書やノートに混じって こっそり持ち帰った姉の苦手な肝油もあった

堪りかねた母が 大きな洗濯石鹸の空き箱で作ってくれたっけ

父が 私の入学を前にして 鞄専門店でランドセルを買ってきてくれた

父が買ってきたそれは 横に革の筆箱がついていて それが大人っぽくて私の気に入った

ところが 母には不評 そんなものは無用だと

父と二人一致団結して これがどんなに素晴らしいものか訴えたが 母の首が縦に振られる事はなかった

結局 父はそれを別のものと交換してくることになった

二つ目のランドセルもすぐに気に入った

段数も多くて 沢山夢が詰まりそうだった

実際 その通りだった

それは ほとんど無傷で6年間綺麗に使う事ができた

今でもその鞄専門店を見ると あのランドセルに付いていた店名ロゴ入りの金具を思い出す

そして未だに ポケットや仕切りの多い鞄には胸躍るものを感じて つい手を出してしまう私である
コメント
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