当分の間晴天は望めないようだから 思い切ってタオルケットを洗い 今までに2~3回しか使った事の無いバスルームの乾燥機能を使って乾かすことにした
ためてしまったノルマをこなしてから 今日はのんびり本を読む
『須賀敦子の手紙』には 40代半ばから亡くなるまでの間の友人への55通の手紙が紹介されている
イタリア人との結婚生活がご主人の死によってピリオドをうたれ その数年後に帰国した彼女が 収入のために大学で事務員として働きながら博士号を取り やがて文筆で花を咲かせるという まさに彼女の第二の人生の 著作とはまた違う別の顔を見せてくれる一冊
留学生であったジョエルの婚約者として紹介された 娘といってもよいほどの年下女性の「すまさん」と すぐに気の合う友人となり 彼女が結婚によってアメリカに住んでからも交流は続いた
大事な友達に時に甘えたり 謝ったり 便箋や絵葉書にも気を遣って こんなにも可愛い子供のような顔が須賀さんにあったなんて
最初のほうの手紙では なんと恋らしきことにも少し触れている
母とほとんど同じ年齢のためか 育ちは似ても似つかないのに 読んでいるとなぜか母のことが浮かんできてしまう
かわいくて 切なくて ひとの私信を読むことにとてつもなく後ろめたさを感じるけれど(仮に私が彼女の立場であったら 絶対に嫌だと思う) それでも私は素顔を見ることができて ありがとうと言いたい気分
一気に読みたいのを我慢して 手紙が届くのを待つように毎日少しずつ読み進めている
それにしても 読んでいると泣きたいような気持ちになるのは なぜなんだろう