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「ほぼほぼ」という言葉を使う人が増えているらしい。「ほぼ」は辞書を見ると、粗、略などの漢字が当てられ、「おおかた、およそ、大略、あらあら」を意味する副詞とある。その言葉を重ねて用いるので、ぼぼ完璧ということになるのだろうか。
先日の新聞のコラムにも、この言葉を解説していた。用例としてヤクルト球団のマスコットつば九郎が「はたけ~!けがもほぼほぼなおり、おかえり~。」と紹介している。「進捗度でいえば、ほぼは90%で、ほぼほぼは95%かな。」という人がいた。確実に完璧へと近づいているが、なおすこしやり残した部分を残している。あくまでも、断定を避けた使いかたになっている。
今を強調するためにいまいまと言ったり、「いと恥ずかし」を「いといと恥ずかし」という表現が、古文にも見られるという。ほぼほぼはブログやツィッターに多く使われているという。そこから浮かんでくるのは、いまの人々の心を表した言葉ともいえる。断定的にものいいをすると、上から目線と取られるのを恐れているのだろうか。こんなことを考えてブログを書いていると、テレビの出演者がほぼほぼと話すシーンに出くわした。言葉というものは、時間とともにその様相を変えていくアメーバーのような存在だ。