悠創の丘でオオヤマザクラが咲くと、ツツジの仲間で一番早く咲くのがミツバツツジだ。スマホのウォーキングアプリに励まされて悠創の丘を散歩。近くの大学の学生か、カメラを持った多くの人々が散策を楽しんでいた。ツツジは漢字で躑躅と難しい字である。「てきちょく」とも読む。ホトトギスが鳴く頃咲く花とされている。そういえば、爛漫と咲く桜には、ヒヨドリが群がって蜜を吸うのに忙しい。キ、キーという鳴き声も元気そのものだ。躑躅という難しい字が使われる所以は、羊の子がこの花の赤い蕾を見て母の父と思い、擲躅して膝を折って飲む姿からこの字があてられたという話を読んだことがある。
近道へ出てうれし野のつつじ哉 蕪村
悠創の丘にはよく来るが、芝生を貼った山の周りの木々がこれほど多くの桜であったと初めて知った。樹種はほとんどがオオヤマザクラである。里にあるソメイヨシノからやや遅れて花期を迎えるが、気温が上がると一気に花は開いてしまう。時間差でもう少し楽しませて欲しいのだが、最近の気温の上昇は春を飛び越えて夏のような気温になってしまうからあきらめるより他はない。