常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

ジャガイモの花

2017年06月10日 | 日記


記憶のなかの花がある。私にとってジャガイモの花はまさに記憶の花だ。北海道の農家に生れて私の家の畑は、半分以上ジャガイモが植え付けられていた。初夏、6月の終りに、畑は見渡すかぎりのジャガイモの花畑になった。貧しい農家の家の者には、花はその美しさを鑑賞するものではなく、地中の根のなかで育つ芋の成長のバロメーターであった。花が咲き終わって、数十日を経ると、あの新じゃがが食べられるという期待のシンボルでもあった。

飛燕鳴けり馬鈴薯の花咲く丘に 川端 茅舎

ジャガイモの花を鑑賞の対象として、見る年齢なったいうべきなのか。改めて、そのシンプルで身近な花に心を打たれる。昨年は北海道を3個もの台風が直撃し、ジャガイモの生産にも大きな痛手を受けた。そのため大手のポテトチップメーカーで菓子の製造が出来ず、販売が中止になった。今年はそんなことにならないで、北海道の大地からまたおいしいジャガイモが採れるように祈る。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする