常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

立夏

2021年05月04日 | 日記
今日、二十四節季の立夏。立春から一年の1/4、91日を経過すると立夏を迎える。ホトトギスが鳴き、蛙が鳴きはじめ、藤の花が咲き、ツツジが燃えるように咲く季節である。ホトトギスは杜鵑と書くが、杜鵑花はツツジのことである。李白の詩に

蜀国曾て聞く子規の声
宣城還た見る杜鵑の花
一叫一廻腸一断
三春三月三巴を憶う

李白の珍しい望郷の詩である。蜀は李白の生まれた国だ。この国の王は望帝とと言った。家来に謀反を起こされ国を去った。この時、帝は杜鵑に化し、啼いて血を吐き、国を憶った。起句はそんな伝説を詠みこんでいる。ホトトギスは喉が紅く、啼くと血を吐くように見える。まわりに咲くツツジも、赤く血を吐いているように見える。転句かから結句まで、一と三の数の繰り返し。ホトトギスの一声は腸を断ち、三巴は蜀の李白にとっての懐かしい土地である。一と三の字を畳みかけるようにして使い、望郷の思いを吐露する李白の詩の手法はさすがと言える。
散歩の途中、耕耘機が出かけるようになった。立夏を迎えて農作業は本番を迎える。田圃が耕され、そこに水が張られると蛙の出番だ。あと少しで夏の風物詩、蛙の合唱が聞かれる。コロナ禍、孫の結婚式が近づいてきた。酒を提供しない記念すべき結婚式になる。車での移動、ホテルと式場の往復も人との接近をできる限り避ける。
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