常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

マロニエ

2021年05月20日 | 
梅雨入りの気配と同時に、春の花も終わりつつある。少し離れた芸工大近くにあるマロニエの花が終わってしまうのではないかと、出かけてみた。市内ではこの一本しかしらないので分からないが、樹は2メートルほどしか成長せず、雪のせいか枝が傾いてきた。どうにか花をみることができたが、木の根元には花びらが散っていた。夢中で写真を撮っていると、中年の女性から声をかけられた。「きれいな花ですが、これ何の花ですか。いつも通りがかりで見ているのですが、名がわかりません」「これ、マロニエです。セイヨウトチノキともいいますが、パリでは街路樹になっていますよ」

実は自分も2年ほど前にこの木を見つけ、ネットで調べていたのだ。やや得意になって、花の名を教えた。人に花の名を教えるなど、初めての経験かも知れない。ついでに書くと、この木は「アンネの木」とも呼ばれる。『アンネの日記』を書いた少女アンネの隠れ家の明りとりの裏窓から見える木。それがマロニエの木であった。春の花や、夏の葉のそよぎを目にしながら、アンネは日記を書き続けた。以前に読んでいるので、本棚のどこかには文庫になった『アンネの日記』があるはずだ。そのうちに探し出して読んでみたい。ヨーロッパではマロニエは20~30mもの大木になり、丸いドームのような姿をしている
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする