常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

里山余話

2021年11月10日 | 登山
天気が一向に落ちつかない。県内最後の秋山を目指していたが、今朝になってどこも雨の模様だ。選んだ山は作並の鎌倉山(520m)。近くて雨を逃れられるのは、太平洋に近い宮城県でけであった。早春、この山はニリン草、カタクリ、シラネアオイなど高山のお花畑となる。7時、雨模様の天童を後にして、関山トンネルから作並温泉へ。なじみ深いグリーングリーンや岩松旅館を過ぎて、目の前ににはゴリラ山と呼ばれる岩の鎌倉山が目前に現れる。山名の由来は鎌は鋭いの意、倉は岩のことだ。見るからに、屹立した岩壁の山だ。登山道は、仙山線を跨ぎ、山の北へ大きく回り込んでいる。頂上までは、雑木林を30分、急坂を30分合わせて小一時間ほどの行程だ。

帰路急坂を注意しながら雑木林に下ると、出始めたムキタケが方々に見える。以前は夢中になってキノコを探し求めたものだが、年を重ねてその意欲が減退している。だが今日のキノコは、出初めできれい、見るからにおいしそうに見える。なかにナメコも混じっているので、ついビニールの袋に半分ほどの収穫となった。山形では、放射能の影響で、自然のキノコは「採らない、売らない、食べない」のアナウンスが市の広報で周知されている。だが、自己責任で食べる分には何ら躊躇する必要もない。帰宅して、石づきを取り、汚れをおとすと、妻はすぐに炊き込みご飯と豆腐汁にしてくれた。ムキタケを小さく食べごろに切り揃える。圧力鍋に米を入れて適した水加減にすると、その上にキノコ、味ホン酢を適量まわし入れ、加熱3分、余熱で10分ほどでキノコの香り豊かな炊き込みご飯の出来上がり。豆腐と細かく切ったムキタケの味噌汁はナメコ汁に劣らない美味である。秋の日の一日、山登りと、季節の香りを楽しんだうれしい一日であった。

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