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高台寺から清水寺に通じる二年坂(二寧坂とも書く場合があります。今回は、二年坂にします)。
いつ訪れても、京都情緒にあふれる坂道です。
この辺りは、大正、昭和と多くの文化人が好んだエリアで、
なかでも画家であり、詩人の竹久夢二が、しばらく暮らした場所として知られます。
坂道の両脇には、当時の様子をとどめる建物が軒を連ね、
店構えにも、京都らしい風情が。
なかでも、竹久夢二ともゆかりが深いという香りの専門店「二井三」は、もともと文化人が滞在する旅館だったそう。その後、お香の専門店となり、今に至ります。
軒下の暖簾や屋根の看板にも、趣を感じます。
大正6年から始まった夢二の京都暮らし。
はじめの住まいは、「二井三」のすぐ近くの甘味処「かさぎ屋」(前にブログで紹介しました)の隣りに。
その後、高台寺門前の借家に移り住み、東京から夢二を追ってやってきた恋人の彦乃と束の間のしあわせな時を過ごします。
「きっとこの辺りは、夢二と彦乃がお散歩したんだろうね」
ハイカラな大正ロマン・・・そんな時代に思いを馳せるミモロです。
「二井三」の店には、色とりどりの匂い袋や可愛らしいお香立てが飾られ、つい足を止めてしまいます。
「素敵な匂い袋がある。お友達にプレゼントしよう」と、ミモロは、お店の中を覗きます。
夕暮れ時にやってきたので、お店には人影はまばら。「あのーまだ見ていいですか?」
と、遠慮がちに声を掛けると・・・。
「いらっしゃいませ。どうぞ、まだやってますから、いろいろ見てくださいね」とお店の方。
店内には、さまざまなお香が、棚いっぱいに並んでいました。
(商品の撮影ができなかったので、あしからず・・・ホームページで見てください)
ミモロは、鼻をピクピク動かし、「なんかとてもいい香りがする」と。
香りの専門店なので、店内には、常にお香の薫りが漂い、
訪れる人を迎えます。
「この籠、なあに?」ミモロは、店の入り口に積まれた竹かごに、ピョコンと入って尋ねました。
それは、選んだ商品を入れるバスケット。
「スーパーマーケットにあるのは、プラスチックだけど、これは竹製。
やはり京都だねぇー風情がある」と変なことに感心するミモロです。
お店の奥に進むと、そこには坪庭が。
「こういうところに、観光客は感激するんだよねぇ」
営業時間が終わるギリギリのお店で、急いでミモロが店中を歩き回り、選んだのは、お友達にプレゼントする上品な白檀の薫りをベースにした雅な匂い袋とストラップになる小さな匂い袋。
「まだいろいろ買いたかったなぁー。次は、もっと早い時間に来ますね」
そうお店の方と約束して、夕暮れが迫った坂道をトコトコと家路に向かいます。
家に戻ると「これかわいい!すごくいい香り。お友達へのプレゼントは、また買いに行こう」と、ちゃっかり自分へのプレゼントにしたミモロ。
「お香は、洋服や着物をいい香りにするだけじゃなくて、防虫効果もあるんだって・・・」。
そういうと、匂い袋を大好きな服や浴衣が入った引き出しの中に。
「あーいい香り・・・奥ゆかしい日本の香りって感じー」。
周囲に漂う爽やかな香りを思い切り吸い込みます。
*「二井三」の商品は、ホームページに詳しく掲載されています。ぜひ、ご覧ください。通販での購入も可能です。