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8月21日の日曜日。京都各所で夏を締めくくる地域のお祭り「地蔵盆」が行われます。
京都の町には、お地蔵様をお祀りした小さな社があちこちに点在していることに、町を歩くと気づくはず。

「まるで道祖神さまみたいに、いろんな場所にあるよね」
平安から鎌倉の中世時期に、健やかな成長を願う子供の守り神として、人々の間に広まった地蔵信仰。
町の辻に祀られれたお地蔵様には、朝夕、お参りする人々の姿を、今もよく見かけます。
京都の人々に深くかかわりのあるお祭りです。
特に、8月の「地蔵盆」では、きれいに清められたお地蔵様に、新しい前垂れを着せ、
お飾りやお供え物をして、日ごろの感謝を示します。
この風習は、京都では一般的ですが、東京など関東では見られません。
だから東京生まれのミモロにとっては、初めての経験です。
地蔵盆の当日は、その社の近くに、町内の子供たちが集まって、ゴザや縁台の上で、直径2~3mの長い数珠をみんなで囲み、お坊さんの読経に合わせて順々に回すそう。(ミモロの町内では、やりませんでした)
最近は、子供の夏祭りのような色彩が強く、金魚すくいや投げ輪、くじ引きなど
大人たちが工夫をこらし、子供を楽しませるいろいろなイベントを行います。
ミモロが参加した「地蔵盆」は、マンションのロビーと中庭で行われました。
「いろいろ楽しいものがありますから、遊んでいってね」と言われ、トコトコとロビーを進むと、
「あ、金魚すくい?」青いビニールプールには、小さな色とりどりのおもちゃの金魚と小判が浮いています。
「やってみますか?」と言われ、ミモロも金魚すくいのポイをもらいました。

「たくさんすくっちゃうもんね!がんばろう!どれにしようかなぁー」
ミモロは、じっとおもちゃの金魚を見つめて、どれをすくうか狙いを定めます。

なかなか慎重ですね。
しばらくして、「ほら、こんなにすくちゃった!!」と、自慢げに金魚と小判を抱えて戻ってきました。

よかったわね、たくさんもらえて・・・「うん!うれしい」
次に向かったのは、中庭。ピンクのビニールプールがここにも。
「なにしてるんですか?」どうやらシャボン玉のコーナーのようです。

ミモロが庭に入ると、ふんわりと大きなシャボン玉が目の前に現れました。

「うわー大きいー、ミモロもやってみたーい」
でも、ミモロは、体が小さすぎて大きなシャボン玉づくりは無理。
そこで、アワアワのプールに近づき、
小さなシャボン玉で遊びます。

ロビーには、クレヨンや色鉛筆が用意されたぬり絵コーナーもありました。

「結構、得意なんだもんね」とミモロもさっそく挑戦。

真剣に塗り絵に取り組みます。一度始めると、結構、夢中になるミモロです。

突然、「サアー、みなさん、くじ引きが始まりますよ。中庭に来てくださいー」
との声に、急いで庭に出てみると。
2階から籠がついたロープが1階まで伸びています。
スルスルと、ロープをたくり、籠を引き寄せます。
籠の中には、子供たちが引いたくじの景品がはいっていました。

「わー面白い!」ミモロも子供たちと一緒に楽しそう。
これは「ふごおろし」という福を引き寄せる、昔ながらの地蔵盆のくじ引きのやり方だそう。
ちょっとドキドキする楽しい仕掛けのくじ引きですね。
「あ、ボーリングみたいな遊びもあるよ」

ゴムボールを、離れたところに立つお人形に当てて、倒したら景品がもらえる遊び。
ミモロもやってみることに。
「キティちゃん狙っちゃおう!」と、ゴムボールをキック。
残念・・・ハズレ!

「あー面白かった・・・」ミモロの楽しい夏の思い出に。
京都の人は、だれでもこの「地蔵盆」の経験はあるようで、子供の頃の思い出のひとつになっているよう。「でも、これが終わると、夏休みも残りわずかで、宿題をしなくちゃいけないのよねー」と、苦い思いもよみがえります。ともかく、京都には、地域にしっかり根付いた風習が今も、続いています。暮らしてみると、地域の催しものも多いと感じます。外から来た人は、入りにくいと言われますが、参加するとなかなか楽しいもの。またこのような地域の結びつきの強さは、観光で訪れるだけでは見えない部分だと痛感します。