京都西陣、千両ヶ辻にある創業1738年の西陣の帯屋さん「木村卯兵衛商店」。
今年、古い町家をモダンに改装し、奥のお蔵の中に、新たに和雑貨のショップ「iroha(イロハ)」がオープンしました。


さて、「木村卯兵衛商店」の創業は、元文3年(1738)。なんと徳川吉宗の時代です。「え~暴れん坊将軍の時代から…あるんだ~すごい!」
平安時代から、京都では、絹織物や絹生地の生産が盛んになり、特に、綾、錦など高級織物を得意とするすぐれた職人たちが育ってゆきます。西陣では、多くの人が知る豪華な西陣織の帯だけでなく、綸子や縮緬などの白生地も生産されています。
そんな技術を今に、受け継ぐ京都の職人さんたち…現在も、日本を代表する優れた織物の代名詞として「西陣」はあるのです。
現在社長を務める木村正也さんは、10代目となる当主。

「なんか今年、お店の感じ違いますね~。すごくモダンになってる…」と奥をのぞきながら…。

以前は、ほかにあった西陣織を使った雑貨のお店を、店の奥へと移転したのだそう。店先の暖簾をくぐると、細い路地が奥へと続いています。
「この奥にショップがあるの?」「そう、蔵を改装したんです。ゆっくり見て行ってくださいね」と。
「どんなお店なんだろ?」と期待に胸を膨らませながら、ミモロは、路地を歩きます。
木村正也さんが、「iroha(イロハ)」という和雑貨のお店を始めたのは、2007年。優れた技術で織りあげた西陣の生地を使い、今のライフスタイルにも合うものを作りたいという思いから…。和装の世界だけにとどまらず、現代のあらゆるライフシーンにマッチするような雑貨づくりを目指しています。「これからも西陣を活気ある場所にしなくては…」と。
「え~路地の奥にお蔵…ここがショップなんだ~」



蔵を改装したショップは、太い梁や柱など、蔵の趣をそのままとどめたもの。
そこには、西陣織の生地を使ったポーチやバッグなどが、種類豊富に並んでいます。




西陣織は、織物ですから、生地表面の模様は、織りこまれたもの。機械織といえども、その精巧な作りは、職人の腕によるもの。
並ぶ品の中で、ミモロが気になったのは…「これ~」


よく見ると…小さなネコの足型です。

「これ、いいかも~」とやはり興味惹かれたのは、電卓。西陣織を使った布地の電卓で、薄いので、持ち運びに便利。

「あの~ネコの足型の電卓ありませんか?」とミモロ。「残念ながら作ってないんですよ~」とお店の方。
「招きネコの足型ってことで、商売繁盛の電卓になるのに~」と残念そう。
モダンで、シックな色彩を基調にした品々の中で、カラフルなのが、イラストレーターのミクロナオコさんとのコラボ作品。



風呂敷やハガキなどのほかに、オリジナルデザインの「パンダ」と「とかげ」の帯が…。
昔から、和服の模様は、今見ても、なかなか前衛的。髑髏、おばけをはじめ、あらゆるものが模様になっています。
「昔の人って、遊び心が今よりあるのかも…」と思わせるものも…。
和服を着ない人でも、楽しめる小物がいろいろ…。
「これ、ください~」と外国人観光客が紙入れを買っていました。

和の趣を留めながらも、モダンなファッションにもマッチするデザインです。
「また、お友達と来るね~バイバイ…」ミモロ、だれに挨拶してるの?
「あそこ~」と指差す先には、福々しい布袋様?大黒様?の土人形が並びます。

蔵の中にできたショップ。ぜひ一度覗いてみてはいかがでしょ?

*「京都西陣 iroha」京都市上京区大宮通元誓願寺下ル北之御門町570 075-414-0229 11:00~16:00 水曜・日曜休み

ブログを見たら、金魚をクリックしてね~ミモロより