京都の冬といえば、恒例になっているのが、日ごろは拝観できない「非公開文化財特別公開」。すでに今年で50回目を迎えます。今年のテーマは、「禅 ZEN~禅寺の美 日本文化の美~」。
今年が、臨済宗を開いた臨済禅師の1150年、そして29年が白隠禅師250年の遠き(おんき)あたることにちなみ、日本文化・芸術に大きな影響を与えた禅宗寺院を中心に、普段見学できない庭園、仏像、襖絵、建築などの文化財を期間限定で特別公開されます。
3月18日までの期間中、特別公開されるのは、1建仁寺、南禅寺、相国寺、妙心寺、大徳寺、東寺、東福寺などで、16か所におよびます。
京都御苑に自転車でやってきたミモロは、「ここまで来たら、ぜひ行ってみようよ~」ということで、御苑の北側に位置する「相国寺」へ向かいました。
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「相国寺」は、14世紀末に、室町幕府三代将軍、足利義満により創建され、夢窓疎石を開山とする、臨済宗相国寺派の大本山です。かつては約144万坪という広大な敷地に50余りの塔頭寺院があったという壮大な寺院です。
「今も、すごく大きいお寺だよね~。昔は、すごかったんだ~」と、今の「同志社大学」のキャンパスは、すっぽりかつての「相国寺」の敷地にあったことになります。
もの
「相国寺」の塔頭の中で有名なのは「金閣寺」「銀閣寺」。
さて、今回、特別公開されるのは、境内にある塔頭の「養源院」です。
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ここでは、特別公開されるのは、秘仏「毘沙門天像」です。
さっそく中へ入りましょ。
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静寂が包む塔頭の中へ。ミモロは、ゆっくり進みます。
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ここ「養源院」の開祖は、曇仲道芳(どんちゅうどうほう)。詩文に優れ、足利義満と義持に大切にされたものの、自ら出世を望まず、終生、禅室「養源軒」に隠棲したそう。その後、弟子が「相国寺」境内にそれを移転し、塔頭に。
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自然の風情を感じさせる庭園。
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お庭をしばらく眺めます。ミモロの前の大きなガラス窓は、江戸時代のものだそう。「え~江戸時代にこんな大きなガラス板作れたんだ~」と、不思議そうなミモロ。
ここ「養源院」のご本尊は、薬師如来さま。その関係か、幕末の戊辰戦争のとき、ここを薩摩藩は野戦病院として使っていました。そのとき、イギリス人医師、W.ウィリスにより、日本で初のクロロホルムの麻酔による外科手術を行いました。
「わ~それまでの治療って、麻酔なしだから、すごく痛そう…あまりの痛さに気を失っちゃうね~ブルブル」と震えるミモロ。想像しただけで痛そうです。
お寺の中を歩き回るミモロ。「ここにもお庭がある…」石庭には、苔の中央に茶色の石が配置されています。
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いつもは非公開のお寺…ミモロは、めずらしそうに、いろいろなものを見てゆきます。
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さて、今回、「京の冬の旅」で初公開される秘仏「毘沙門天像」です。
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鎌倉時代の仏師の作と伝わる寄木造の木像。なんと170センチある、立派な毘沙門天さまです。
生き生きとした表情、たくましい体つき…「毘沙門天さまって、イケメンが多いと思わない?この毘沙門天さまもかなりのイケメン…」とミモロ。
確かに、どの毘沙門天さまも、凛々しいお顔付。仏師が彫るのに、きっとモデルになった人がいたはずです。特に、毘沙門天や、仁王像など、筋肉ムキムキのリアリティのある仏像を彫るには、そういう体つきの人にポーズをとってもらったのでは?
「会ってみたいね~」と、ミモロはポツリ。
実は、この仏像は、長年その存在が忘れられていて、江戸時代になり、相国寺のそばに住む豪商、奈良屋与兵衛の夢枕に3日間も毘沙門天が現れて、「わが像を修復して人々に参拝せしめよ」と告げられたそう。それで相国寺に相談し、お寺の中を探したところ、壊れかけた木像を発見。奈良屋が修復し、お祀りしたのが、この像です。
「やっぱり毘沙門天さまも、お金持ちの夢枕に立って、修復してもらったの…へぇ~ちゃんとお考えになったんだね~どこに現れたらいいか…」と、変な部分に感心。今は、立派な厨子の中に鎮座され、扉を閉じて秘仏になっています。そして、いつもは、その前にお前立の像が、いらっしゃいます。こちらは江戸時代の作だそう。
「めったにお目にかかれない毘沙門天さま…感激しちゃう…」と、秘仏の毘沙門天を深々と拝みます。
本堂を後に、再びトコトコ…
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「まだ16時まで、時間あるから、もうひとつ拝観しよう…」と、同じ「相国寺」で、特別公開されている「長得院」へと向かうことに…。
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