ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

地元の新年行事のお餅つきと、「右京に生きる 剣鉾」の講演会へ。

2016-01-28 | イベント

先週の日曜日は、大寒波の到来が心配された京都。でも、京都の町中は、晴天に恵まれました。「でも、空気ものすごく寒いね~」と、いいお天気ながら、澄み切った空気は、肌を刺すような冷たさ…。

24日は、ミモロの仕事場がある粟田地区の「新春行事」の餅つきが、近くの小学校の校庭で行われました。
お昼に到着したミモロ…
「まだ、お餅残ってるかな~」と心配しながら校庭へ。
校庭の隅では、地元の人たちが、お餅つきをしています。京都は、とても町の人たちの結びつきが強く、いろいろな行事があるのです。

ミモロは、さっそくお餅が振る舞われるテントへ…。「あ、ミモロちゃんいらっしゃい…お餅食べた?」と顔馴染みの方。「ううん、今来たとこ…まだ、お餅ありますか?」と心配そうに尋ねます。
「はい、きなこのお餅はこれが最後…どうぞ…」つきたてのお餅にたっぷりきな粉を掛けたお餅…ミモロの大好物です。
「よかった~食べられて…」
「まだ、善哉もあるから…たくさん食べてね~」と。実は、こういうご町内の催しは、割と外部の人、観光客でも、受け入れてもらえるケースが多いのです。なかなか近づくには勇気がいりますけど…。

ミモロ、あわてて食べないの…喉にお餅つかえちゃうかも…。パクパクと勢いよくきな粉餅を食べたミモロ…。
「大根だきもあるの?まだ残ってる?」と大きな鍋をのぞきます。
「2つ大根食べる?」と聞かれ…大きな大根を見て「あの~1個でいいです」と、さすがにお餅を食べたばかり…。
「お鍋の最後で、すごく味がしみてるかも…」ホクホク言いながら、しっかり食べきったミモロ。
「あ、もう行かなくちゃ…ごちそうさまでした~」と、何もお手伝いもしないで、食い逃げ状態。「またね~」と挨拶だけして校庭を後にしました。


さて、ミモロがこんなに急いでいるのは、午後、「京都市右京区ふれあい文化会館」で、「右京に生きる 剣鉾」という講演会と剣鉾の差し上げが行われるから…。そこへ地下鉄に乗って向かうことに…。
 
京都の祭りに登場する「剣鉾」。地元の「粟田神社」の秋の大祭でも、神輿の前を進みます。京都に来てはじめて、「剣鉾」の存在を知ったミモロ。祭りで見て以来、すっかり魅せられて、差し上げの練習にもお邪魔するほど…。
「あのカ~ンカ~ンって響く鈴(りん)の音色が大好きなの…心が浄められるみたい…」と、祭りになると「剣鉾」の後を付いて歩くミモロでした。
会場のホールの舞台には、右京の剣鉾が並んでいます。光輝くその姿には、凛とした品格が漂います。

右京区にある「平岡八幡宮」「西院春日神社」「愛宕神社・野宮神社」を代表する剣鉾が勢揃い。

この日の講演は、京都市文化財保護審議会委員をなさっている山路先生が「歴史から見た剣鉾」についてお話しくださいました。

南北朝時代からあるといわれる鉾。京都には、現在50数箇所に「剣鉾」があるそう。祇園祭の山鉾も、剣鉾の一種で、時代を経て、先端の形が変わったのだそう。
そもそも「剣鉾」は、町を浄めるもの。そのため、町ごとに有志によって作られたのだそう。
神輿が通る道を浄めるのがお役目かと思っていたミモロですが、剣鉾は、町をまわり、町中の疫病や災いなどの疫神を集める「神座」、つまりアンテナのように悪いものを集め、浄めるのがお役目なのだと知りました。

「疫神さまは、キラキラ光り、鈴の音になんだろ?って思って引き寄せられるだって…」
昔の京都は、洪水などが多く、疫病の流行が人々を苦しめていたのです。今のように細菌によるものと知らなかった人たちにとって、疫病は疫神の仕業…それを祓うことが、なにより大切と考えていたのです。

一時、差し上げが途絶えたこともある京都ですが、近年、各所で復活し、その存在も多くの人に知られるようになりつつあります。また、神輿と違い、あくまで個人技で行われる剣鉾の差し上げ。年間を通じ、トレーニングが必要。祭りが近くなると、いろいろな場所で、集中練習が行われます。「すぐ来て、差し上げられるもんじゃないんだよね~」と、ミモロもその練習を何度も見ています。

「剣鉾によって、すごく癖が違うんだって…。それを把握して、鈴がよく鳴るようにするには、かなり練習しないとね~」とミモロ。差し上げのうまさは、その鈴の鳴り具合で一目瞭然。「ちゃんと鳴るようになるには、少なくとも3年はかかるって…」と、誰かに聞いたお話しを…。「頭の上で、カーンカーンって響く鈴の音はすごいよ~」さすが、剣鉾に縛り付けられ、差し上げられた経験のあるミモロ。言葉に実感がこもります。

また、「剣鉾に魅せられて」のテーマで講演されたのは、「剣鉾ブログ主催」し、また粟田神社剣鉾奉賛会会員の高島さん。ご自身も差し手として活躍する各所の剣鉾をよく知る方です。ミモロもお目にかかったことがあります。ブログを見ると、剣鉾について、よ~くわかります。

後半は、実際に差し上げが披露されます。「本当は、お外でするんだってけど、今日は風が強いから舞台でするんだって…よかった寒くなくて…ゆっくり見られる…」とミモロ。祭りは、春か秋に行われ、差し上げる人の装束も軽装ですから、大寒波の日には、辛かったかも…。バランスを取りながら進む剣鉾の差し上げは、雨や風の時にはむずかしいものなのです。

舞台では準備が進みます。


いよいよ右京の剣鉾の差し上げが始まりました。

「あれ~歩き方が、粟田神社の剣鉾と違う…」

差し上げ方には、いろいろな流儀があるそう。剣鉾の後ろに続く旗、吹散(ふきちり)を見たのも、ミモロは初めてでした。

「わ~すごい…」剣鉾好きのミモロは、もう夢中…。


「あ、ここのは、回転しながら進むんだ~」
差し手が体を左右にひねりながら進みます。

会場内に響く鈴の音。会場から拍手がわきあがります。

「ミモロも男の子だったら、絶対差し手になりたかった~」と、憧れるミモロです。

ぜひ、京都の剣鉾を見にいらしてください。
観光客が押し寄せる「葵祭」「祇園祭」「時代祭」という京都の三大祭り。それ以外にも、春や秋は、市内各所の神社で祭りが行われます。剣鉾が登場する祭りは、ぜひ「剣鉾ブログ」でご確認を…。

勇ましい中に、京都らしい雅さがある剣鉾です。






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