ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

「弁財天吉祥初稲穂」を頂きに、「六波羅蜜寺」へ参拝。今年の金運をしっかり頂いたミモロ。

2016-01-05 | 祭事・神事・風習

「お正月は、絶対、金運と勝負運いただきに、あそこにお詣りしなくちゃ~」と、毎年、参拝するのは、
京都五条にある「六波羅蜜寺」です。
 
正月の三が日、毎日、先着2000名に、弁財天の「吉祥稲穂授与」があるのです。毎年、「箱根駅伝」の往路の中継を見た後の2日の午後に、ミモロは出かけます。
境内には、大勢の参拝者の姿。 今年は、クマのハンス君も「日本のお正月を過ごしたい…」とドイツからやってきました。
ミモロは、正月らしく晴れ着姿で、おもてなし。京都の正月を案内することに…。
「わ~すごい人…大勢いるね~」とハンス君は、驚いています。
「でも、これいつもだよ~」とミモロ。
「日本のお正月は、1月1日になると、みんな神社やお寺にお詣りに行くの…そして、1年無事に過ごせますようにってお願いするんだよ~」と説明。

「あ、これなあに~」と弁財天のお堂の脇に吊るされた絵馬を珍しそうに見るハンス君。
「それは、神様にお願いごと書いて、叶えてもらうための絵馬っていうの…」「お願いの申込書なんだ~」とハンス君。「うん、まぁね~なんかちょっと違う気もするけど…」とミモロ。

「わ~あれなあに~」と、目を丸くしてじっと見つめるハンス君の視線の先にあるのは・・・
「吉祥稲穂」です。丁寧に束ねられた稲穂…豊かな実りを象徴する日本らしいお守りに…。
「あれ、いただくの…」
 
僧侶の方々が、参拝客ひとりひとりに「ようお詣りされました」といいながら、稲穂を授与します。
ミモロも弁財天さまにお詣りして、稲穂をいただくことに…。

「あ、ミモロちゃん、あけましておめでとうございます。今年もお詣りされるの、みんなで待ってましたよ~」と副住職さんをはじめ、毎年お目にかかるみなさま。
「おや、今年はお友達もいっしょ?」「はい、クマのハンス君です」と紹介します。

「では、今年も特別に弁財天さまのおそばで、パワーいただいてください~。あ、そちらのクマさんもどうぞ…」と。
ミモロとハンス君は、なんと普通の人ならあり得ない、弁財天様のお隣にしばらく立たせていただき、そのパワーを頂戴します。
「なんか、不思議な感じがする~ビリビリする~」と、よくわけのわからないハンス君ですが、どうも弁財天さまのパワーが体に入っていったよう。二人は、緊張した顔つきで、じっと弁財天さまのおそばに立っていました。

「はい、ミモロちゃんは、ますます女子力と金運が、そっちのハンス君は勝負運が付きましたよ」と。
「ありがとうございます…」と、ふたりはお礼を…。

「あの金色の彫刻はなんだったの?」とハンス君。
「あ、あれは弁財天様という女神さまなの…。琵琶…あ、楽器ね…持ってるでしょ。だから芸事などの上達、そして財運や勝負、くじ運なんかアップするご利益があるっていう、ありがたい神様なんだよ」とミモロ。
「そうだったんだ~。どうりでピカピカ輝いて、ゴージャスな像だって思ってたんだ~」とハンス君。
ここ「六波羅蜜寺」の弁財天は、都の七福神のひとつでもあります。

頂いた吉祥稲穂には、「六波羅蜜寺まいり」のお札や、宝船、福俵、福袋、小判など吉祥の品々を購入して飾ります。

ミモロは、今年は、福袋をつけてもらいました。
「それなんのバッグ?」とハンス君。「あのね、これは福…つまりラッキーなことをたくさん貯める袋なの…」とミモロ。「へぇ~それにラッキーなこと貯めるの…よくわかんないけど、すごくキレイな袋だね~」とハンス君。
海外の人にとって、日本のお守りや吉祥飾りは、とても美しいものに見えるそう。しかも、いろんな種類があるので、興味津々。

「ねぇ、日本のお正月って、神社にお詣りするんじゃないの?ここお寺だよね~」と、ハンス君。
「昔は、神様も仏様も一緒に大切にお祀りしたの。だから、今も、お正月は、両方お詣りするの…」とミモロ。
「なんか不思議…日本人って、よく無宗教っていうけど、こんなにみんなお詣りするって、すごく信心深いんだね~」とハンス君。「そうね、西洋やイスラム諸国は、キリストさまやアラーの神様だけをそれぞれお祀りするけど、日本って、すごくたくさん神様や仏様がいらっしゃるから、みんな大切にしてるの…」とミモロ。「う~そこがよくわかんないんだよね~」と。

「もともと日本には、いろんな神様がいらして、天照大神という女神さまが、トップだけど、それぞれ土地にも神様がいるし、また弁財天さまや大黒様など、得意分野をもった神様もいらっしゃるから、まぁ、お願いごとにによって分業してる感じかな?仏教は、神様がいらっしゃる日本に中国から伝わってきたもので、それも受け入れて、お釈迦様や阿弥陀様なんかたくさんいらっしゃる仏様もお祀りするの…この神様以外はダメ~という感じじゃなくて、その神様も、あの仏様もありがたいね~って思ってるの…」とミモロは、説明。「へぇ~すごく面白いね~すごく日本的…」とハンス君。「なんでも、それぞれを否定しないで、認めていれば平和なんだと思うけど…」とミモロ。この寛容さこそ日本の宝なのかもしれません。

「そう、日本って自然が豊かだもんね~。自然環境が厳しい国に住む人は、なにか強い力のものにすがらないと、生きていけないんだって…」とハンス君はポツリ。

「みんなが穏やかに暮らせるように、お詣りしようね」と、本堂のご本尊、十一面観音さまにお願いするふたりです。


「ハンス君、吉祥稲穂持っててね~」と、ミモロはちゃっかり稲穂をハンス君に持ってもらい、境内の奥へ進みます。
「次は、どこに行くの…?」

ミモロが案内したのは、「皇服茶(大福茶)」のところ。緋毛氈に座って、運ばれたお茶をいただきます。
「中になんか入ってる…クンクン」とハンス君。「それ、梅干とお昆布…お正月に頂く、おめでたいお茶なんだよ~」とミモロ。
このお茶は、京都に疫病が流行った折り、空也上人がお茶をてて、その中に梅干と昆布をいれて、病人に授けたところ、たちまち疫病が鎮まったということに由来するもの。

しばし、お茶で休憩したミモロは、次に銭洗い弁天様へ。お金を水で清め、紙に包んでいただきます。そして、お守りも頂いて。さっそく帯締めにお守りをつけて、「これで1年、お金に不自由しないだよ~」と。

「え~?さっきも弁財天さまで金運頂いたんじゃないの?」とハンス君。「いいの、いろいろお願いしときゃなくちゃ…」と、ミモロ。「う~また、よくわかんない…そんなにいろいろお願いしていいの…」「いいの!」と、日本のネコのミモロはキッパリ。

「初詣に、もう下鴨神社も、平安神宮も、吉田神社も行ったもの…まだ、お詣りしたいところあるし~」と。「日本のネコって忙しんだね~」「まあね~」。

「六波羅蜜寺」に参拝したのち、ミモロは、八坂の塔のそばの「京ゆば工房」にハンス君を案内しました。
ここは出来立て湯葉が食べられる場所
「これ湯葉って言って、お豆腐と同じ成分なの…美味しいよ~」とミモロ。
「え~なんかクリームチーズみたい…うん、美味しい」とハンス君。

ドイツのクマのハンス君にとっては、すべてが珍しい貴重な体験になりました。

*「京ゆば工房」京都市東山区玉水町71-8 075-531-8999 平日10:00~17:00頃、土日11:00~18:00頃 不定休
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コメント (2)
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