ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

2016祇園祭。巡行も無事終了。会所に到着した「大船鉾」は、即、解体作業に入ります。

2016-07-26 | 祭事・神事・風習

24日の祇園祭の還幸祭。10基の山鉾が町を巡行し、次々に元の会所に戻ってきました。
四条通を、西に進み、新町通に入るため、北観音山、南観音山が姿を見せています。


でも、なかなか「北観音山」は、辻回しをしません。「どうしたんだろ?」と、見物人は不思議そう。
普通、山鉾は、巡行が終わると、一目散に自分の会所に戻ります。でも一向に動かない「北観音山」。
というのは、今年の巡幸で、「北観音山」は、2番目。「南観音山」は6番目。同じ新町通に会所をもつ「八幡山」が、8番目なので、「北観音山」は、「八幡山」が到着して、新町通に入るのを待っていたのでした。
烏丸通を超えると、「八幡山」は、猛烈ダッシュ。四条通に待機している「南観音山」「北観音山」の脇を通り新町通へ。まさに滑り込む感じで…。その直後、「北観音山」の辻回しがはじまりました。続いて、「南観音山」も…。

「大船鉾もうすぐかな?」
ミモロは、通りの向こうを覗きます。大船鉾の関係者の姿が…。

「あ、帰ってきた~」
大船鉾の姿が現れました。
「おや、ミモロちゃん来てたの~」と裃姿の太田さん。レストラン菊水のご主人大船鉾には、四条町の住民だけでなく、京都の青年会議所などの方々もいろいろな支援をなさっているのです。

「わ~大船鉾戻ってきた~よかった~無事で…」
   
会所のある新町通に入ると、囃子方が最後のお囃子を奏でます。「もう今年の祇園祭も終わるね~」と、あっという間の祭りの日々。名残惜しさがつのります。
 囃子方の皆さんも下船。音頭取の皆さんの記念撮影も始まりました。

一方鉾のまわりには、車方や大工方が集まり、まずは車輪(たま)の取り外しがスタート。
 
自動車のタイヤ交換の要領と同じく、ジャッキで車体をアップさせるように、太い木材でてこの原理で鉾を浮かせ、車輪をずらしてゆくのです。
 「外れた~」

鉾の車軸は、硬い樫木が使われます。 
 
釘を使わず、縄で締めて固定する鉾。その結び方は、それぞれの山鉾で個性があるのだそう。
「面白い?」とミモロが熱心に見ていると、放下鉾の車方さん。まだ巡行の歴史の浅い大船鉾の方々にいろいろご指導くださっているのです。「はい、すご~く興味あります。だって、こういう見られるのこのときしかないし…」

さて、鉾を見上げると、「あれ、もう裸ん坊になってる…」
 外側を飾った懸想品などがすべて取り外されて骨格だけの姿に。到着してから、1時間ほどでこの姿に。

「いよいよ舳先の龍頭の取り外しが始まるんだ~」手際よく足場が組まれて行きます。あっという間に足場の完成。
そして龍頭が取り外し・・・

仏像の寄せ木づくりと同じように、いろいろなパーツが組み合わされている龍頭。まずは、髭やつのなどが外されて、ついに頭が運び出され、会所の中に移動です。


このように巡行が終わると、どの山鉾もあっという間に解体されます。それは…
山鉾が町を回り、集めた厄を解体することで失くすということからも…祭りの後の始末は、どこも本当に速いのです。
それから、山鉾は、氏子町に立っているので、夕方から始まる神輿の巡幸コースに当たります。神輿が巡行するまでに、すべて道から撤去する必要があるのです。「山鉾で清められた町を神輿が通るんだよね~」とミモロ。

つまり夕方までには、京都の町から、山鉾の姿は消えてしまいます。

「また来年ね~」と、すでに骨組みだけになった「大船鉾」・・・「なんか寂しいね~」と名残惜し気に新町通を去るミモロでした。



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