ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

知恩院で開催された「礼拝してみよう!お坊さんと一緒に」。恭敬礼拝と木魚念仏体験など

2017-03-26 | 寺社仏閣

3月上旬に京都東山エリアで行われた、夜、町をライトアップする「東山花灯路」。
浄土宗の総本山「知恩院」の三門もライトアップされました。
今年、「知恩院」では、特別企画「お坊さんに会いに行こう」という、お坊さんのお話を聞いたり、「友禅苑」の夜間拝観などが行われ、それに参加した人限定の特典が、今回、ミモロが参加した「礼拝してみよう!お坊さんと一緒に」です。
これは、参加者限定で、3月25日に2回に分けて、普段入れない場所を見学したり、「大方丈」で恭敬礼拝というお坊さんたちが行う礼拝を体験したり、木魚念仏を称えたり、お抹茶をいただくなど、「知恩院」をもっとよく知るための企画です。

この日を楽しみに、参加者を示すチラシを握りしめて、ミモロは、集合場所の「知恩院」三門へと向かいました。
 
三門には、すでにお坊さんたちが、参加者を待っています。

「あの~おはようございます。今日はよろしくお願いします」とご挨拶するミモロ。
「あ、ミモロちゃん、前のブログ見ましたよ。今日はよくいらっしゃいました~」と。

まずは、課長の九鬼さんから、今日の予定などを参加者に説明。
 
40人ほどの参加者は、みんな楽しみにやってきた様子です。「こんなにたくさんの参加者がいると思いませんでした」と九鬼さん。

いよいよお寺の中へ進みます。三門をくぐり、急な石段を上り、「阿弥陀堂」に参拝します。
 
この日は、結婚式が行われるそうで、中での参拝はできませんでした。

続いて、お寺の中心部となっている「法然上人御堂」へ。
現在、平成の大修理の真っ最中の「国宝御影堂」。そのため今は、集会堂の「法然上人御堂」で回向などが行われています。そこに入り、それから参加者は、お坊さんたちが修行する、普段入れない場所を案内していただきました。
 
「ここは、お寺で修行するお坊さんたちが宿泊する部屋が続くところです。この木は、朝、起きるように打つもの」と。
なんでも若いお坊さんが全国から修行に12月に3週間ほど過ごすそう。もちろん携帯電話やスマホは没収、時計なども修行が終わるまで返してもらえません。お寺での行動を促すのは、このような板の音なのです。
修行する心構えなどが記されたものも。
お坊さんのすべての行動は、キビキビとされなくてはいけません。「お食事、トイレもお風呂もさっさと済ませないといけないんだよね~」とミモロ。そう、キビキビと、毎日、決まったことをキチンとすることで、心が強くなるのです。それが修行・・・。

「あ、鏡がある~」廊下にひとつ古い鏡がありました。「お坊さんも身だしなみチェックするのかなぁ~」


「なんかレトロな感じ~」と見上げたのは、公衆電話の表示。
「キャ~ダイヤル式の電話だ~。若いお坊さんってきっと使い方わかんないんじゃないの~」

ミモロたちは、さらにお寺の奥へ。到着したのは非公開の「大方丈」です。さすが、どこを見ても、チリひとつ落ちていないお寺の内部。心が引き締まる思いで歩くミモロです。
 
「大方丈」は、重要文化財。二条城と同じ書院造の54畳の広間です。周囲の襖絵は、狩野派によるもので、鶴が描かれた豪華な雰囲気。「さすが徳川家の菩提寺・・・」と感激するミモロ。

「知恩院」は、二条城と共に、京都における徳川家の拠点となった場所。お寺の周囲には、大きな石垣が築かれ、お城のような感じすら漂わせます。東山の山腹に位置し、ここから京都御所、二条城などが見渡せたのです。お寺の内部も、、二条城のような感じであることを初めて知ったミモロでした。

さて、この日、この「大方丈」には、緋毛氈が敷かれ、木魚が並べられて、参加者は恭敬礼拝(くぎょうらいはい)を体験します。
これは、身も心も仏様を敬うために投げ出す礼拝。五体投地(ごたいとうち)のように、仏様の前に膝まづき、頭を深く下げ、両手を頭の上に差し出し、祈ります。両手は仏様の足を受けるという意味があるのだそう。最高の礼拝のスタイルです。

その実際の体験の様子は撮影できないので、ミモロが替わって「恭敬礼拝」をご紹介。
 
阿弥陀様の前で、「南無阿弥陀仏」と唱えながら、座った姿勢から立ち上がり、それから膝をついて、頭を深く下げ、両手を耳の上まで上げます。(ミロもの場合、頭が大きいので、両手が耳の上に出ませんが…)

「南無阿弥陀仏」の声の高さも3段階に変化します。全部で50回行います。
修行するお坊さんは、毎日6回。つまり300回、この礼拝を行うのだそうです。

「立ったり、頭を深く下げたり・・・う~結構大変。なんか汗ばんできちゃった~」とミモロ。
「恭敬礼拝」(くぎょうらいはい)は、その音で「苦行礼拝」と勘違いする人もいるそうですが、それは間違い。
「でも300回したら、そう思っちゃうかも…」とミモロはポツリ。

それが終わって参加者は、木魚念仏を唱えます。
「こんな感じ…」ポクポクポク・・・ミモロは何度も木魚をたたいた経験があるので、得意です。

初めて恭敬礼拝を体験したミモロ。「なんか心が落ち着いた~。素晴らしい体験だったね~。こんな経験なかなかできないもの・・・」と、感激しています。

「大方丈」からお庭も拝見。


そして最後に「月光殿」で、お抹茶をいただきます。「特別の御朱印も頂いちゃった~」と,ここでも感激。
 

「なんか、すごく得しちゃった感じ~」とミモロ。「だって、『東山花灯路』で『知恩院』でお坊さんのお話を聞いたら、後日、非公開のところに行けたり、恭敬礼拝体験もさせてもらって、しかもお茶とお菓子、御朱印も頂けちゃったんだよ~これも仏様のお導き~」と。確かにすごいかも…。

残念ながら観光で京都を訪れ、『東山花灯路』で「知恩院」で、この限定企画に参加資格を得ても、再び25日に京都に来られる人は少ないはず。また、毎年恒例の『東山花灯路』なので、地元の人でわざわざ馴染みの「知恩院」に行く人は多くないはずです。

この企画を推進した知恩院のお坊さんたちも、25日には「10人も集まればいい…」と思っていたようですが、なんと10時集合の時には、ミモロを含め40人ほどが・・・。2回目の14時にもおそらくそれ以上の人数が集まったはず…。
つまり100人近くが参加したことになります。

確かに今回の企画の参加者の多くは、京都や大阪などの近郊の人たちがほとんど。でも、もしこれをオープン企画にしたら、どれだけ大勢の人たちが集まったかわかりません。

最近、「知恩院」で行われる企画は、若者を中心に大人気。それを代表するのが、今年も4月18日夜8時から19日の朝7時まで三門の上で行われる「ミッドナイト念仏in御忌」という、ひたすら木魚をたたき、南無阿弥陀仏を唱え続けるものです。

数年前までは、その開催時間にいつでも気軽に参加できたのですが、昨年は、なんと2000人近い人が訪れ、三門の前には長蛇の列。1時間待ちも当たり前という盛況ぶり。ミモロもあまりの人の多さに、参加できないほど。
若者に何が訴えるのかわかりませんが、SNSで情報が拡散し、多くの若者が、仏様の前で、木魚念仏を唱えたのです。


さて今回の企画に参加して、「来年も、『東山花灯路』で知恩院行かなくちゃ~」と思うミモロでした。

「では、これで今回の「礼拝してみよ!お坊さんと一緒に」は終了です。また希望者は、現在「平成の大修理」が行われている御影堂の現場をご案内しますが、行きたい方はいらっしゃいますか?」とお坊さん。
「は~い」とミモロをはじめ、全員が手をあげます。「あ、全員ですね~では。さっそく現場へ行きましょう」と。

ミモロたちは、なんと「平成の大修理」の現場見学もできるのでした。「わ~感激~!」


*「知恩院」の詳しい情報はホームページで


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