7月15日まで「千本ゑんま堂」(引接寺)で毎年行われる「風祭り」。ミモロは、今年、初めて出かけました。


7月7日、その日は、七夕。夕方、京都は猛烈な夕立に見舞われました。やっと雨が上がったころ、ミモロは、お寺に到着。
本堂の前には、乾燥した葉っぱと風鈴が下がっています。


「これなんだろ?」と不思議に思いながら、ミモロは、本堂へと進みます。
「風祭り」は、夏の夜、このお寺の開基であり、閻魔大王に仕える小野篁が、閻魔宮に赴く19時に本堂を公開。そこで梶の葉祈願を行います。風の人といわれる篁にちなみ、夏の夜風を感じ、風鈴で風の音を聞き、風の香りを聞香で楽しみます。
また、「梶の葉祈願」は、七夕の短冊以前に、古来、梶の葉に恋歌を墨で書き、たらいに浮かべ、月を映すと、恋が成就するという言い伝えに由来し、恋だけでなく、いろいろなお願いごとを書いて、閻魔様のお力で叶えていただくというもの。

「あ、この葉っぱだ~」と受付で。

「え~となにお願いしようかな~」真剣に葉に願いを書きこむミモロ。この葉は、墨がよくのる珍しい葉っぱだそう。


「あ、ミモロちゃん、ようこそいらっしゃいました~」と笑顔で迎えてくださったご住職。

ミモロは、梶の葉を持って、じっと本堂で、ご祈祷開始時間を待ちます。


やがてミモロとほかの参拝者は、ご本尊の閻魔大王の前に進みます。


ここにゑんま堂が作られたのは、平安時代。都の北西に位置するこの辺りは、病気や行倒れで死んだ人たちの死体を埋葬した場所。あまりのひどい惨状を嘆いた小野篁は、死者たちを埋葬し、人間界を司る閻魔大王をお祀りしたのです。
「怖いお顔~」

いよいよ「梶の葉祈祷」が始まります。電気が消され、暗い堂内。ミモロは、ドキドキしながら椅子に座わります。
19時になったとき、正面に大きな閻魔大王がライトアップされ現れました「わ~」と、目をまん丸にするミモロ。その迫力はいつものお詣りより、いっそう。ご住職の読経の声が響くお堂。なんとも幻想的な感じさえする時間です。「梶の葉を焼香の煙の上で3回まわして、それからお詣りして、お辞儀してくださいね」と、お詣りの仕方を教わったミモロは、閻魔大王の前に進みます。ドキドキ…いつもよりいっそう怖いお顔に感じられる閻魔大王。ミモロしっかり・・・
ライトアップされた閻魔大王の大きな目がキラリと光ります。ミモロは、梶の葉を煙にかざしながら、ひたすらお願いごとをブツブツと唱えます。「あ、閻魔大王さま優しい目でミモロを見てくださったよ」と。怖いお顔の閻魔大王・・・でもその瞳には、人を救おうという慈悲があふれているのです。
「ありがたいねぇ~こんなにご祈祷していただけて~」と、自分の席にもどり、手を合わせるミモロでした。
ご祈祷が済んだ梶の葉は、お寺の前の綱に吊るします。

それからミモロたちは、篁のお堂へ移動します。


そこでも読経し、お地蔵さまや篁の像に祈ります。


袖が持ち上がった小野篁の立像は、珍しいもの。持ち上がった袖は、篁のパワーを示しているのだそう。
「これで、梶の葉祈願は、終了です。しばらくお待ちください」といわれたミモロたち参拝者は、お茶をいただくことに。

「では、こちらに~」と、御堂のそばの建物へ案内されたミモロたち。次は、聞香で、風の香りを楽しみます。
*「千本ゑんま堂 引接寺」京都市上京区千本通寺之内上る閻魔前町34 075-462-3332
「風祭り」は、7月15日まで、午後18:30から受付。予約を 参加料1000円 終了時間20:30ごろ

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