いよいよ24日は、「祇園祭」の後祭の山鉾巡行です。それに先立ち20日は、山鉾の曳き初め、いうなれば試運転が行われます。これには、誰でも参加でき、巡行では触れることができない綱も曳くことができます。
「綱曳くと、厄払いになるんだって~」と、誰からか教えてもらったミモロは、毎年、どこかの山鉾の綱を触りに出かけます。
「大船鉾」での曳き初めをしたミモロは、四条通の北側に並ぶ「南観音山」と「北観音山」の曳き初めにも参加することに。
まずは、「南観音山」へ。


「体力使って疲れさせて、恋の興奮を冷ますってこと?1年に一度しか会えないんだから、ゆっくり会わせてあげればいいのにねぇ~」とミモロ。きっとそう簡単なものじゃないのかも…。
「でも、きっと夜、こっそり会ってるよね~」と勝手に想像するミモロでした。
さて、ミモロは、次の曳き初めへ「北観音山」へ向かいます。


乗り物好きのミモロは、美しく飾られる山鉾の姿と同時に、動かすことに興味を抱いています。


山鉾は、すべて組み立て式。木材を釘を使わず、縄だけで縛り固定してゆきます。釘で固定するより、振動などの揺れに対応できる微妙なゆとりがあり、走行中の振動などを山鉾全体で吸収できるのです。
縄は、ただ木材を固定するだけでなく、その縛り方は、それぞれの山鉾で異なり、美しく装飾的。ここにも日本人の美意識が感じられます。
「この紙なぁに?」山鉾の土台となる太い木材の先端には、浄めのための紙が貼られます。

大きな車輪は木製。


「このスプーンみたいの、なにするもの?」鉾のそばに置かれた木材を見て…。


運行する鉾の車輪の下に差し入れ、進む方向を微妙に調整する道具です。
舵が付いていない山鉾の進む方向を変えるのは、下に竹を差し入れて、曳き手が力を合わせて行う辻回し。日本の古来の乗り物、牛車、大八車なども舵はなく、車輪は、車体の側面にあります。
さらに進行中の車輪の方向は、側面に当てられる棒でもされます。

そして、屋根にぶつかりそうな時は、屋根に上がっている屋根方が、足でグ~と押したりして、接触を未然に回避することも。
山鉾の走行のスピードは、前の曳き手が調整しますが、坂道などでは、山鉾の後ろにいる人たちが、スピードが上がりすぎないように引っ張っているのです。

そして、車のサイドブレーキのような役割は、車輪の下に置かれる木材。

ギシギシと木材がきしむ音共に進む山鉾。かつては、土の道を走行していた山鉾は、今は硬いアスファルトの路面を走行します。そのため、車輪への負担は相当なもので、時々欠けることも。
「これ、車輪が欠けた、かけらだよ~」

珍しいものを見せてもらったミモロです。
自動車のように振動を吸収するサスペンションのない山鉾。路面の振動は、もろに伝わってきます。
「乗り心地悪そうだけど、やっぱり乗ってみたいなぁ~」と、決して叶うことがない憧れを抱くミモロです。

24日の山鉾巡行は、9時半ごろに、御池通を出発し、河原町通、そして四条通を進み、それぞれの鉾町に戻ります。
そして夜は、四条河原町の御旅から「八坂神社」をめざし、神輿が、町を巡る「還幸祭」が深夜まで続きます。

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