和歌山県の高野山に来ているミモロ。実は、8月13日を選んだのは、「高野山万灯供養会」通称「ろうそく祭り」が行われるからだったのです。

この「ろうそく祭り」は、今回で44回を数える、高野山恒例の行事です。秀吉から太平洋戦争の英霊まで、あらゆる時代の、さまざまな階層の人たちの大小さまざまな墓石が約20万基建ち並ぶ奥の院までの林。その霊を弔うために行われるもの。
「迎え火になるんだって~」とミモロ。そう、今年は、ここでご先祖様をお迎えしようとするミモロです。
宿坊で夕食を済ませ、バスに乗って、奥の院の入口である「一の橋」へ。18時すぎに到着。まずは法要が営まれて、それから参道の各所で、ろうそくが配られます。

「このろうそくに火をともすんだよね~」


種火から細いろうそくに火をともし、それを参道沿いに延々とつづく、銀色の道にさしてゆくのです。

一の橋では、法要の準備が整いました。

ミモロたちは、ろうそくを配るテントの前で待機。「これもらうんだ~」ミモロ、まだよ。


いよいよ19時、ろうそくの点火時間です。「はい、どうぞ~」とみんなから、たくさんのろうそくを手渡されます。
「ありがとう~」

「火つけよう~」

火をともしたろうそくを、そばの銀の道に差して、祈ります。

「ご先祖様、ありがとうございます」今、生きているのは、それぞれの時代を生きたご先祖様がいらっしゃるから…。

銀の道に連なるろうそくの光。なんとも幻想的な景色です。「来てよかった~」と、はるばる4時間かけて京都から来たその疲れも忘れるひととき。

参拝者の手で、ひとつひとつ灯された光が、弘法大師さまがいらっしゃる奥の院へと続きます。
「キレイ~」

「ご先祖様、お迎えに来ましたよ~。ホントにありがとうございます」とミモロは、光をじっと見つめます。

ろうそくの他にも、燈篭も灯されて、闇の中に光の道を作ります。

大きな杉が茂る林・・・ろうそくに浮かび上がる墓石。時を超えて、まるで過去と現在がつながったような感覚に…。
10万本のろうそくは、夜21時まで配られ、光の道が山に浮かび上がります。

「来てよかった~」と何度もいうミモロ。本当に感激する夏の夜です。
ミモロたちは、奥の院の弘法大師御廟に参拝。
それから、バス停まで、林の中を歩きます。「あ、お星さま~」見上げると空には、いっぱいお星さまがきらめいています。「こんなにたくさんのお星さま見たの久しぶり~」足元には、ろうそくの光、そして天上は満天の星空。「なんか浄められた気がする~」とミモロ。こんな感動的な景色が眺められたのも、高野山に来たから。
「なんか高野山って、スケールが大きいね~」とミモロ。
本当に素敵な経験・・・ご先祖様に感謝です。

「高野山のろうそく祭り」は、毎年8月13日夜19時から21時、奥の院への参道で行われます。

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