8月13日の夜「ろうそく祭り」で参拝した奥の院の弘法大師の御廟。「昼間も参拝したい~」とミモロは、ひとり「一の橋」から「御廟」に続く約2キロの参道を進みます。
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高野山の奥の院までの参道沿いには、約20万基を超える墓石が並ぶ墓所になっています。そこには、諸大名の大きな墓石をはじめ、あらゆる階層の墓石が、空に聳え立つ杉の巨木の間に静かに祀られているのです。
「ここなんか空気違うよね~」とミモロ。「中の橋」でバスを降りたミモロは、トコトコ墓所を進みます。
「中の橋」の辺りは、林はなく、切り開かれた開放的な雰囲気の墓所です。
「あ、ロケット」墓所には、企業の慰霊碑も多く建立されていて、それぞれの会社を象徴する碑が建てられています。
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「あれ~シロアリの慰霊碑もあるんだ~」
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「これは、福助がのってるから、足袋なんかのメーカー福助の慰霊碑なんだ~」
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そしてこちらは、日産の自動車に従事する人たちを慰霊するもの。
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「わ~これ、ヤクルト、あ、こっちはコーヒーのUCCだ~」
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さらにキリングループもありました。
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「みんな弘法大師さまのおひざ元で、心やすらかな時間を過ごしたいんだね~」と思うミモロです。
関西系の企業にとって、高野山に慰霊碑を納めたいと思うよう。それだけここは、祈りの場所として多くの崇敬を集めている証です。
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ミモロは、奥の院の弘法大師御廟に参拝。ここは聖地ですからカメラ撮影は禁止です。
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「こんなにたくさんの人たちから慕われている弘法大師さまってすごい~」と、すっかり感激しているミモロ。ここは、日本でも屈指の規模を誇る墓所なのです。
古い墓石が並ぶ墓所には、杉の巨木が茂ります。
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まるで太古の昔に帰ったような心地になる杉林です。でも、この杉の巨木の樹齢は600年あまり。つまり弘法大師が高野山を開創した時代には、杉はなかったのです。そもそも高野山は、周囲を8つの峯に囲まれた標高800メートルの盆地。そこは、広葉樹などの原生林が茂り、周囲からはよく見えない土地だったとか。開創当時、道なき険しい山であり、厳しい真言密教の修行にまさに相応しいと弘法大師が思われ、嵯峨天皇から賜ったのです。
開創以来、お堂などが次々に建てられ、山は開墾されてゆきます。なんでも開創から200年後には、ヒノキなどの植樹が行われたという記録もあるそう。その植樹は、これから建てる建造物の材料に、またたびたびある落雷などによる焼失に備え、木材の供給をも目的にしていたのです。「すごい、将来を見据えた長期計画が練られてたんだ~」と感心するミモロ。
時代を超えて育つ杉やヒノキ。それが墓石を台風や落雷からも守っているのです。
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時代を経て、苔むす墓石。ここには、歴史の教科書に登場する伊達政宗、上杉謙信、武田信玄、豊臣秀吉、織田信長、明智光秀、石田三成、春日局などの供養塔をはじめ、島津、浅井、浅野、前田など大名家の供養塔も並びます。
「わ~歴史上の人物がたくさんいるんだ~。なんか敵味方いっしょに静かに眠ってるのっていいよね~」とミモロ。高野山は、織田信長により焼き討ちにあっています。でもその信長の供養塔もあるところに高野山の懐の深さを感じます。
「わ~このお地蔵さまなぁに~」とミモロが驚いたのは、ピンクのお顔のお地蔵さま。
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深い杉林・・・。
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ここで驚いたのは、この場所は、13日、つまり前日の夜に「ろうそく祭り」が行われ、参道の脇には、アルミホイルのろうそく設置場所が設けられ、10万本のろうそくが灯されたのです。でも、翌日の昼前、ミモロが散策する参道は、アルミホイルはもちろん、ロウソクの串、垂れたロウの跡も全く見られません。「どうやってお掃除したんだろ?」と思うほど、浄められているのです。「なんかまるで昨日の夜のお祭りが嘘みたい…」杉の参道は、何事もなかったように清らかで静寂に包まれています。
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さぁ、そろそろお山を下りましょ。
ケーブルで「極楽橋駅」まで降りて、そこから南海電車の特急「こうや」に乗車。
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なぜかミモロの指定席は、最前列。電車好きのミモロは、夢中。単線のポイントやトンネルにワクワク。
橋本からは、町中を進みます。「なんか眠くなっちゃった~」
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お疲れ様ミモロ…。楽しかったね~。たった1泊でしたが、いろいろな経験をしたミモロ。「またお詣りに行こうね~」と。
やはり人生1度は、訪れたい高野山です。
*「高野山」の詳しい情報はホームページで
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