ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

7月24日に町を巡行する「大船鉾」の厄除けちまきづくり。いよいよ祇園祭が始まりました。

2015-07-06 | 祭事・神事・風習

7月1日から31日まで行われる「八坂神社」の祇園祭。日本で一番長期間におよぶお祭りです。

昨年から、山鉾巡行は、7月17日の前祭と24日の後祭の2回に分けて行う、本来のスタイルが復活しました。祇園祭は、山鉾巡行のお祭りと思われている人もまだ多いようですが、山鉾巡行は、「八坂神社」から四条河原町にある御旅所に神輿が向かう、道中を清める役割を担います。24日の後祭は、神輿が神社にお戻りになるための巡行です。

前祭に登場する山鉾は、23基。そして後祭は、10基。全部で33基です。

京都に暮らし始めてから、ミモロは、後祭の最後尾を巡行する『大船鉾』のボランティアをしています。今年は、7月5日に、鉾のそばで授与する厄除けちまきのセッティングをお手伝いすることに…。

昨年まで、蟷螂山のちまきづくりをお手伝いしていたミモロ。「ちまきセッティングするの得意なの~」と。
「ミモロちゃん、馴れてるから安心だわ~」とその腕前をかわれています。

粽(ちまき)は、5月の端午の節句の時食べる粽とおなじ形ですが、食べ物ではありません。よく鉾に買いに来る人が、「これ賞味期間いつまでですか?」と言われることも。「はい、1年です」と答えるミモロ。「え~1年?」と驚く観光客。「これ、食べ物じゃなくて、家の玄関の上などに飾って、厄除けするものなんです」と説明を…。

33基の山鉾すべてで、この厄除けちまきが授与されます。価格は1つ600~1000円が相場。「いくつも買うと、あっという間に5000円くらいいちゃうよ~」とミモロ。毎年、コレクションする人や、お配りするとまとめて20本ほど求められる人もいます。

それぞれの山鉾の粽の中身は、ほとんど同じで、それにそれぞれの山鉾の神様のお札などがセットされます。

「ヨイショ~」大きな粽の束を机に置いて、いよいよセッティング作業が始まります。

「え~と大船鉾は、鉾の名前と御幣が描かれたカードと『蘇民将来子孫之家』というお札をセットするんだね」
きちんと2枚をそろえて、ビニールの袋に入れて、上の部分を輪ゴムで止めて出来上がり。
「まっすくきちんと入れなくちゃ…」と、なかなか几帳面なミモロ。

この日は、朝9時から、13時ごろまで約100人ほどのご町内の方や大学生、そしてミモロのようなボランティアで、1万本セットしました。

「去年は、ちまき足りなくなって、買えないかった人もいるから、今年は、たくさん用意したんだって…。だから安心だね」と。

黙々と作業するミモロ。

「これが完成した粽~」セッティングが終わったものは、箱の中へ。
「ヨイショ…」後日、お祓いなどが行われ、厄除け粽となります。

「わ~こんなにできちゃったんだ~」粽を入れた箱が山積みに…。


「はい、お疲れ様でした~」すべての粽のセッティングが終了。
「ミモロちゃん、お昼食べてください…」と「大船鉾」の町内の方に促され、近所の料理店でお弁当を頂きます。
 「わ~美味しそう…」

14時すぎ、ミモロは、作業した場所から、四条通をトコトコ歩いていたとき、長刀鉾の会所のそばを通りかかりました。なぜかそこには大勢の人が…「なにかあるのかなぁ?」とキョロキョロしていると、「あ、来た~」

祇園祭で、唯一、生きたお稚児さんと禿が乗る長刀鉾。(ほかの鉾には、お人形が乗っています)
今年の禿2人とお稚児さんがやってきました。
 

今年のお稚児さんは、小学4年生の内藤颯大(そうだい)くん。お父さんもかつてお稚児さんを務めた親子2代の大役です。

この日は、長刀鉾の会所で、吉符入(きっぷいり)という長刀鉾の稚児の名簿を祭壇に納める神事が行われます。稚児は、冠をかぶり、振袖に裃、はかま姿で、この日、町内の人たちと顔合わせをおこない、その後、「太平の舞」を披露するのです。

京都の女性たちの間で注目されるのが、稚児や禿のお母様のお着物。祭りの期間中、次々にりっぱなお着物を召され、その費用もすごい…と噂されます。


お稚児さんに選ばれるのは、京都市内に住む10歳くらいの男の子。大変名誉なお役です。
「お稚児さんになると、すごくお金がかかるんだって~」とミモロ。多くの人に支えられて務めるお役。それには、2000万円以上かかるといわれ、自営業や病院長の息子さんがなるケースが多いよう。

神の使いとなるお稚児さん。14日から巡行の日まで介添えは男性のみ。母親も近づくことができません。また、地面に足をつけてはいけないので、移動は、ゴウリキさんと呼ばれる力持ちの男の人の肩に乗って行われます。

昔は、10歳の男の子は、体が小さかったのですが、最近は背も高く、大きな子が多く、ゴウリキさんも大変だそう。

17日、山鉾巡行の先頭を進む長刀鉾。その上で、お稚児さんの姿を見ることができます。

「あ、祇園ばやし…」四条通には、終日、祇園ばやしのBGMが響き、祭りの期間を盛り上げます。



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