「植物を狙う! これこそ至福の一時」
5月4日襟裳岬に立ちました。「襟裳(岬)の春は何も無い春です」こう歌われましたが、本当に襟裳岬に何も無いのでしょうか。
風は強いし、襟裳は春を迎えたばかり こんな季節でも襟裳岬を楽しむ人がいます。
カムイラビット夫婦は「朝も早くから襟裳岬の風景を撮り」に行きました。目的は「太陽と岬」でしたが、あいにく太陽は雲に隠れて朝日は撮れません。さらに、この時間は大変強い風が吹いていて、灯台の周りに咲いていたエゾエンゴサクが風になびいてなかなか写真が撮れません。
風になびく花のぶれも、襟裳の強風を表現するのに面白かろうとエゾエンゴサクの花を狙いました。案の定、風に揺れて花の綺麗さの表現にはほど遠いものばかりが撮れていました。
襟裳は風が強く、他の地域で見る背丈より数段小さいエゾエンゴサクばかりです。もうすでに他の地域ではエゾエンゴサクの花は花を落としているのに、襟裳では風が冷たく強風のせいか矮性のものばかりです。自然環境に合わせて背が低く育っていました。
他の地域と花を比較する楽しみもそこにあるのです。そういえば襟裳で見た「バフンウニのイガ」はとげが非常に短く驚きです。話を聞けば襟裳の海の波が強いため棘がみじかいとのこと。岬近くのウニはさらに波がきついので棘がさらに短いと説明を受けました。
陸上の風の強さが背丈の低い植物を作り、海でも波の強さに則したイガのウニができるとは、生物は自然に対応しながら変化していることの面白さを見て襟裳の自然を堪能しました。
朝早くに強風の中、襟裳岬の周りを回りましたが、食事後再び写真仲間と岬の周りの植物・風景の撮影に出向きました。その時の撮影の姿は、写真仲間の熱心さを表しています。
植物の撮影はこう狙うの見本になりましょうか。これほど熱心に撮影を楽しむのです。さぞかし他の人には撮れない良い作品が出来上がったことでしょう。ちょっと失礼してブログに載せさせていただきました。