日本三大奇橋と呼ぶ橋梁があるそうです。「錦帯橋」と「猿橋」は決まりのようです。最後のひとつは、「神橋」か「かづら橋」かで意見が分かれているようです。
猿橋を見たくて、松本から東京都内へ向かう普通列車を途中下車しました。駅を降り、暫く東に歩くと猿橋に着きました。
江戸時代から、甲州街道の要衝として、この猿橋は架橋されていたそうです。江戸時代に9回架け替えられ、10数回の修理がなされたそうです。昭和58年に架け替えられた現橋は、嘉永4年(1851年)の出来形帳により架橋されているそうです。
この猿橋のどこが「奇」なのかと思うかもしれません。この猿橋、下の川からは30mぐらいの高さに位置に架橋されています。橋の上から見ると、下の風景になります。
下の川から橋を眺めると下の写真のような状態です。
このような位置にどうやって、架橋したかが「奇」なのです。
片持ち張り出し工法が採用されたそうです。両側から少しづつ桁を伸ばしていきます。下の段から、岸側で抑えて、すこしづつ長くなる木を積み上げていくのです。そして、真ん中の部分の桁を渡します。私は、建ててあった桁を回転して倒したのでは?と考えました。片持ち張り出し工法では、力のかかる向き(引っ張り側になる面)が架設中と架設後では違います。どちらにも強度が保てるようにしなければなりません。技術が要ります。
猿橋の目の前に大黒屋があります。
かつては旅館であり、あの国定忠治が常宿にしていたそうです。
現在は食堂で、忠治そばというのがあります。
左上の黒いのは、馬肉のからあげです。おいしいです。そばはかなりボリュームがあります。
十分に楽しめた途中下車でした。