春を探しに出かけたいところですが、この所の悪天候に足止めをくらっています。
引き続き「エジプト紀行」をUP致しますのでお付き合いください。
サッカラ
「メンフィス博物館」を見学してから、運河の反対側にあるネクロポリス(死者の町)として
数多くのマスタバ墳(墓)が造られたサッカラに向かいました。
ここはエジプトでのピラミッド建設の第一歩をしるしたと言われる
「ジェセル王のピラミッド」が在る所として有名です。
「階段ピラミッド」
風が強くなり「ナツメヤシ」が大きく揺れていました。
細かい砂が舞い上がり、バスの窓も曇りがち
「砂嵐」が多いのは3月から5月にかけてと聞いていますが・・・
そんな中、ジェセル王の「階段ピラミッド」が前方に見えてきました。
バスを降りて入り口を入ると、二列20本の柱が並ぶ柱廊が続きます。
モモちゃんが棒を使って、何やら柱の説明してくれましたが内容は覚えていません
柱廊を抜けると「階段ピラミッド」が目の前に現れます。
これが紀元前2650年頃の古代第三王朝時代に建てられた世界最古のピラミッドです。
マスタバを6段重ねた階段状になっていて、高さは約60m、基底部は140m×128mと小ぶりですが、
それまでとは全く違う新しい形の墓を造りました。
その形は独特で、私たちが持つピラミッドのイメージとも少々異なりますね。
(ただし今回見学したどのピラミッドも基底部は四角形です。三角錐ではありません)
風がますます強くなってきたので、カメラを慌てて上着の内側へ隠し
そして、ウインドブレーカーのフードを深くかぶりました。
音声ガイドを通してモモちゃんの説明は続きます。
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マウスオンで、右側の三本の柱と「王の小館」をご覧下さい
東西277m、南北545mの周壁に囲まれ、「階段ピラミッド」を中心に「セド祭殿」、「葬祭殿」の
建物が残っており、ピラミッドコンプレックス(複合建築)の仕組みがよく分る場所す。
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今から4700年も前のピラミッドだけあって、崩壊が激しく手作業での修復がなされています。
モモちゃんが「ピラミッドから少し離れたこちらからの撮影がベストポイントです」というのを聞いて、
出口近くでもう1度カメラのシャッターを押しました。マウスオンでご覧下さい
カメラの前を横切った仲の良い二人連れ・・・
同じツァーで周っているTVでお馴染みのご夫妻です。
さてさて誰でしょう?
(尚、お二人にはブログ掲載の了解をいただいてあります)
メンフィスやサッカラの周辺は、日本の昭和30年前後のような懐かしい風景が広がっています。
果物屋さん | 頭に荷物を乗せて運ぶ女性 |
去年旅したバリ島の田舎の風景にも良く似ています。
ただ「バリ島」では制服を着た小学生の姿が見られましたが、
ここではお父さんの手伝いをする子供の姿はあるものの、学校らしきものが見当たりません。
こちらの無数の穴のあいた塔は「鳩料理用」の鳩を飼っている「鳩小屋」です。
鳩のヒナ料理はエジプト料理でも有名で、結構美味しい物でしたよ。
車窓の風景を楽しみながら、モモちゃんの案内を何気なく聞いていました。
「エジプトには義務教育はありません」
「エエッ~、知らなかったわ」
「カーペットスクール」見学
「ペルシャ絨毯が有名ですが、エジプトの絨毯も品質が良くて負けません」
「このサッカラ周辺にはたくさんのカーペットスクールがあるので、これから見学に行きます」
「繊細なシルクのカーペットを織るのは、10歳前後の少女の指が丁度良いのです」
「ここでは8歳から15歳までの少女達が習っています」
中に導かれ入っていくと、薄暗い中でいたいけな少女達がせっせとカーペットを織っていました。
一瞬、昔読んだ小説「野麦峠」で描かれていた「女工哀史」の悲劇が頭に浮かびましたよ。
ここはあくまで「観光用」で、絨毯の製作をお見せするのが目的のようでしたが・・・
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マウスオン・クリックで三枚の画像をご覧下さい
10cmを織るのに一ヶ月かかると聞いています。
気が遠くなるようなお話しですが、私のカメラに向かって微笑んだ少女の笑顔を見てホッとしました。
大人の先生達は指が太いので、織るのはウール専門だそうです。
最近、草木染と織物に懲りだしたK子さんは熱心に先生達が織る姿を見ていました。
私たちはチップも要らない綺麗なトイレを使わせてもらってから、2階に案内されました。
2階の絨毯売り場は撮影禁止でした。
流石に100万円を越すような超高級カーペットが並んでいます。
私が買えるのはこの程度、絹で織られた(35cm×15cm)小さな花瓶敷きを購入しました。
米ドルで110$、日本円で1万円とか・・・
プリンさん姉妹と一緒に「同じものを3枚買うから負けて」と交渉しましたが、
負けてくれたのは僅か500円、9500円を払いました。
少女たちの姿にほだされて記念に買いましたが、何だか上手く乗せられた気持ちがなくもありません。
今我が家のリビングのカップボードの上に敷いて、備前焼きの壷を置いています。
それが案外マッチしているので良かったと思っていますが・・・
ギザの街に戻り、最後は「パピルスの専門店」に案内されました。
「皆さんはロスアンゼルスオリンピックで、柔道の山下選手が金メダルを取った試合を覚えていますか?」
バスの中でモモちゃんがその時の試合のビデオを流し、そして語り始めました。
「あの時の決勝戦の相手はエジプトのラシュワン選手でした。」
「彼は山下選手の負傷している足を狙わずに、フェアプレーで戦い負けましたが、エジプトでは英雄となりました」
「山下選手とも深い友情が生まれ、それが縁でラシュワンは山下選手の監督の妹さんと結婚」
「ここギザにパピルスのお店を開いています。これからいく所がラシュワン選手のお店です」
店内は撮影禁止でしたが、実演をまじえてのパピルスから紙を作るまでの説明を受け、
ウエルカムドリンクとクッキーを戴き、そしてパピルスの額とお土産用のしおりを10枚買いました。
ツタンカーメン王の夫婦が描かれた額「ツタンカーメンの玉座」(25cm×25cm)は100$(9000円)、
JTBのお客様は1割引になりましたが、物価の安いエジプトから考えれば結構なお値段です。
「町の市場で売っている安物のパピルスはサトウキビから出来ています」
「甘いから、やがて蟻がたかって変色します」
というモモちゃんの言葉を信じて、ここで本物を買いましたよ。
山下選手のお話も聞かされて、本当に説明の構成が上手いプロ中のプロのガイドさん。
イケメンでステキなお方でしたわ
ご無沙汰してます。遂にエジプト旅行記
始まってますね、楽しみに拝見してます。
知らない世界なのに変に納得してますよ、
ゆっくりお願いします。
今日はお雛祭り、女の子はちょっと
おませさんで成長も早く驚きの連続です。
ご両親様はその後いかがですか、
きっとnaoママを頼りにして娘で良かったと
感謝してると思う。
忙しい毎日、御身体大事にね
まとめるのもさぞかし大変でしたでしょう。
とても詳しい説明でまるで私も一緒に旅行している気分になります。
立看板には日本語まで書いてあるのですね。
世界何処へ行っても日本人観光客はいますものね。
これからも続きを楽しみにしています。
2年前は補修などしていなかったのですが、
ビックリしてます。
カーペットスクールという名の奉公のようでしたね。
子どもたちの笑顔が悲しそうだったことを覚えております。
わたしもパピルスを買ってきました。
”生命の樹”です。博物館にも同じのがあったので記念に買ってきました。
続きを楽しみにしております。(*^^*)
今回は「階段ピラミッド」、足場を組んでの修復作業終わる事は無いでしょうね。
インドでも同じ様に足場を組んで、彫刻の修復作業をやってました。
何処の国に行っても、お土産屋さんに連れて行きますが、その内容が凄い
中国では1ヶ月で何10センチしか織れないカーペットや
スリランカでは14,5回繰り返しながら染める織物に、
若い子達が一生懸命に織っている姿に、ついつい買ってしまいました。
私も記念と寄付?だと思いながら買ってきます。
4750年以上も前の階段ピラミッド初めて知りました。
損傷がひどいですね。修復して後世まで残してほしいです。
ピラミッドは三角錐だと思っておりましたよ。
花瓶敷きもパピルスもとても素敵ですがなかなかのお値段ですね。
日本人向けでしょうか?
柔道の山下さんのお話も聞けてうれしくなりますね。
テレビで見てましたから思い出しましたよ。
今回も楽しく拝見させていただきました。
私もTELをしようと思っていた所ですが、ご家族の皆様お元気ですか?
我が家はごらんの通りのテンヤワンヤでしたが、父の帯状疱疹も一段落・・・
まだまぶたが重そうで、目の周りの引っ掻いた傷が残っていますが
元気になって良かったです。
コメントのお返事が遅くなりすみません。
今日は朝から孫娘の子守でした。
女の子は口が達者で驚かされますね。
雛祭りはウィークデーでしたので、明後日の2歳の誕生日に全員集まってのお祝いの予定です。
お宅はもう4人のお孫さんでさぞかし賑やかなことと思います。
お互いいつまでも元気で、この子たちを見守って行きたいものですね。
エジプトのこととなるととっても興味があるのでテレビで放映されるときは必ず見るようにしています。
naoママさんの写真で見ると随分くずれているような・・・
これを元通りにするのは大変
造った当時のことを思うと想像の域を超えます。
その頃と同じ場所に立てたなんて感慨無量でしょうね。
カーペットはすごくすてき!
編む過程を思ったらこれも想像外です。
砂がやってくるのはどうしようもないですね。
最近は中国人が目立ってきて押されぎみです。
日本語の看板が中国語に切り替わったら淋しいですね。
撮ってきた画像と旅行の行程表、ガイドブックを見ながら
ガイドさんのお話を思い出しています。
もっと簡略化してまとめる方法も色々考えましたが
結局順を追って記した方が、私も勉強になりやりやすい事に気がつきました。
読んでくださる方々には長すぎて申し訳なく思っていますが・・・
今回は特に低層部分がひどい状態になっていました。
重機機が見えませんでしたので、手作業での修理なのでしょうね。
学校にも行かず、ここで絨毯を織っている少女たちの姿は胸を打ちました。
世界中には学校に行けない子供たちの方が多いのかもしれません。
日本の子供達のように「勉強!勉強!」とお尻を叩かれるのも考えものですが
「学校に通える幸せ」を知って欲しいと思いました。
最初はお墓として建てられたようですね。
階段状にしておけばより天空に近づけると思ったのでしょうか?
何しろ5000年近い時を経ていますから、実在している事自体が奇跡ですよね。
エジプトの遺跡はすべて紀元前3000年という途方もない大昔のことで驚かされます。
日本も就職難で若者には大変な時代ですが、
世界中には子供の頃から汗水流して働き、生活の糧を得ている人たちが
たくさんいる事を知れば、甘えは許されないと悟るはず・・・
若者にこそこの現状を見て欲しいと思いました。