ワンダースター★航星記

写真を撮るとは、決して止まらない時間を止めること。旅や日常生活のインプレッシブな出来事を綴ったフォトエッセイ集です。

「船弁慶」 ~千本ゑんま堂・大念佛狂言 ②

2023-05-13 | 京都のイベント

「船弁慶」 ~千本ゑんま堂・大念佛狂言 ②

 

 千本ゑんま堂の大念仏狂言は壬生狂言、嵯峨大念仏狂言と並んで京の三大狂言のひとつで1000年以上続いていると云われている。

 他の狂言と違い、 ほとんどの演目にセリフがあることが大きな特徴である。

 GWの本公演には、多くの方が観覧したが屋外なので、日中の暑さと日差しが大変だった。

 

 

 公演前の稽古風景。保存会には若い方も多くいらっしゃるようだ。

 

 

 人気演目の「神崎渡し」あらすじ。

 坂東方のお坊さんが、堺・住吉・天王寺へと参詣の旅にでかけます。

 このお坊さん、修行中であるために貧しく、途中で立ち寄った茶店のお茶代も払えません。

 あきれた茶店の主人は事情を聞いてかわいそうに思い、この旅先にある神崎川の渡しの船賃を タダにする方法を小坊主さんに教えてやります。

 それは、しゃれ好きの船頭のために、古の名将・平薩摩守忠度 (たいらのさつまのかみだたのり) に引っ掛けて歌った句「平家の公達 薩摩守 心と問わば ただのり」(へいけのきんだち さつまのかみ  こころととわば ただのり=タダ乗り)としゃれを言って船賃を払わない方法でした。
 喜んでお茶屋と別れた小坊主さんは、途中でこのしゃれを間違って覚えてしまいます。(保存会 公式HPより)

 

 

         

 

 「船弁慶」あらすじ (保存会 公式HPより)

 頼朝に疑惑を持たれた 源義経は、弁慶達と共に西国へ逃れようと摂津の国 大物の浦(だいもつのうら)に着きます。
 同行していた静(しずか)は、女の身ではこれ以上進むことは難しく、弁慶の助言もあって、都に戻ることになります。
 別れの席で静は舞を舞い、義経のこの先を祈り、再会を願って涙にくれながら別れます。

 静との別れを惜しみながら、船出した義経達でしたが、船が海上に出ると、突然暴風に見舞われ、波の上に、壇ノ浦で滅亡した平家一門の総大将だった平知盛(とももり)の怨霊が姿を現します。
 知盛は、義経を海底に沈めようと、薙刀を振りかざして襲いかかります。

 弁慶は、力では太刀打ちできないと、数珠を揉んで祈祷します。その祈りの力によって、怨霊は彼方の沖に消えてゆきます。

 

 

 面には表情がないはずなのに、感情が映し出されているようにみえるのは不思議だ。

 



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