せみのあのひたむきさは
少ない自分の時間を知っているからだろうか
余計な考えは
どこにもない
鳴き声の洪水 . . . 本文を読む
光と黒い影しかない
目を開けていられないような日差し
思い切って外に出ると
木陰がありがたいと思える
そこに風がくると
幸せはこんなところにもあるんだと
思えるよ
日暮れのビールは
言うことなし . . . 本文を読む
心の旅を始めて
もう数え切れない歳月が流れた
どこに行くのか
気にしなくなってから
ずいぶん楽な旅になった
そして懐かしい人々が
私の一部として生きている
過去から現在につながった
自分の体が見えてくる
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自分を苦しめる嫌な言葉が
いつまでも心を離れないときがある。
言葉が魔法のように絡みつく
そんな時私には
かけられた魔法を無力にする呪文がある。
かんぴょうピーマンほうれんそう
何度も心の中で唱えていると
悪い言葉はうそのように消えていくんだ。
. . . 本文を読む
少年の無免許運転が、母子二人暮らしの息子の命を奪った。
母親は無免許の少年を激しく憎んだ。
少年は泣いて謝罪し、その子の49日がすむまで、
毎日墓前に参り手を合わせた。
49日が明けたとき、少年は息子の代わりにと、養子を願った。
母親は、この上は犯罪者を身近に置いてでも息子の恨みをと
その願いを入れた。
それから少年は、母親の執拗ないじめに耐えながら、
息子の代わりを果たそうとけなげに母親につ . . . 本文を読む