ある結婚式のテーブルを飾った生け花(ブーケ)
式を終えて持ち帰ったブーケを大切にして水やりをしていたそうです。
しおれた花は一本ずつ抜いて行って、最後まで見守っていると、
最後になんと、花束の間に添えられていた緑葉の蔦だけになったというのです。
しかもこの蔦は根を張ったらしく、かわいらしい新芽も伸びてきた。
若い夫婦は、これを育てて自分たちの生活の糧にしようと思いまし . . . 本文を読む
博士は窓の外を指さした。
素粒子の宇宙空間は、地球で観る星空とは大きく違っていた。
そこは光の洪水だったのだ。
あなたは地上から天の川を見た記憶はあるだろうか。暗い夜空の真ん中を、星の集団が輝き、まるで白い川が流れているように見える。街の明かりのせいで、今はそんな星の姿さえ見えないのだが、ブラックホールの空は、そんなものではなかった。
天の川が何百、何千も集まったように、全 . . . 本文を読む
六、かたちを生み出すもの
「スケール号!原子の大きさになれ!」
スケール号への命令は声にならずに、艦長の心の中だけに響き渡った。ほんの数秒の間に、艦長は精一杯、宇宙の広さと、その宇宙を作っている小さな原子の世界を思い描き、太陽系のような形をした原子の姿にまで意識を広げて行った。
そしてチュウスケの打ち . . . 本文を読む
五次元の光 からさらに手を加えたもの 独自の龍体文字をさらに加えて意識の意味を強めたいと描き進めました。
のしてんてん絵画とは心の絵画という意味です
誰も歩いていない雪原に足跡を残す。
吉原治良の率いる「具体」の流れの飛沫を浴びた私にとってのテーゼは「人まねをするな」という一言でした。
もうすでにあるものを創っても意味はないし、ましてや人のまねをして評価を受けても、みじめな . . . 本文を読む
スケール号は上に飛んでそのまま後ろにさがった。パルサーの剣のために、前に飛べないのだ。するとまたしても渦巻攻撃がスケール号を襲って来た。それを避けようとスケール号が後ろに跳んだ時、スケール号の船体がぐらりと傾いた。ついにスケール号はブラックホールの引力に捕まってしまったのだ。
スケール号はまるで洗濯機の中にほうり込まれたように、ぐるぐるとブラックホールの不気味 . . . 本文を読む
五、チュウスケの復讐
パルサー星の背後に巨大な黒い影があった。注意深く見れば、パルサ星の向こうに広がっている星空が、奇妙な形に切り抜かれたように見えているのに気づいたはずだ。
その影の部分だけ、まさに星空を切り抜いたように真っ黒な形を作り出しているのだ。そしてその形は、巨大なネズミの輪郭を描いていた。その黒い影は . . . 本文を読む
巣から落ちた子スズメとの3日間
朝散歩に出たら、すぐ前のアスファルト道路に何やら動くものが、
よく見るとスズメの子
必死に上を向いて、力なく鳴いている。しかも道路の真ん中。
あれ?と思って様子を見ていると、近くの電柱を見上げている。コンデンサーの丸い筒が電柱の上についている。どうやらあの上に巣があるらしい。
まだひ弱で飛べない。
これでは車に潰されてしまうので、親鳥の鳴 . . . 本文を読む
「よし、みんな、探査レーザーから目を離すな、何か変わったものがあったらすぐに報告するんだ。」艦長が元気一杯に命令した。
「アイアイサー!」
「アイアイサーでヤす!」
スケール号は順調に飛び続けた。
「艦長!斜め前方に何か巨大なものを発見!」ぴょんたが叫び声で報告した。
「何か分かるか。」
「多分、星だと思いますが、形がおかしいです。」
「よし、スケール号、通常航行に戻れ . . . 本文を読む
四、命のおわりに
スケール号は暗い宇宙空間を一直線に飛んでいる。それはまるで定規を当てて線を引くような正確さで星と星の間を移動しているのだ。
スケール号は光速で飛んでいた。
横からスケール号を見ているものがあったとしても、光が一瞬前を横切ったと言うぐらいしか分からなかっただろう。と言うのも、光は一秒間に地球を7回り . . . 本文を読む
光は生まれる
瞑想すると見えてくる光がある
内側の光だ
目に見えない小さな光の波が
心の眼に映る
紫外線は光のほぼ半部の領域を占めている
外側の光
それは可視光線の世界
わずか数パーセントの
光の大きさだけが
目に見えるものを映し出す
人に適合したサイズの光だけが可視光線となり
網膜に像を結ぶ
それは私達の外側を照らす光になる
  . . . 本文を読む