順番を待っていた、たくさんの子供達に紛れて、みんなも乗り込んだ。カタカタカタカタ、コースターがゆっくり上がって行き、頂上で一瞬止まったかと思うと、一気に滑りおり始めた。至るところから悲鳴が聞こえ、体が浮いたり、横になぎ倒されそうになったりして、まともに目を開けていられなかった。みんなはコースターにしがみついて、そして自然に悲鳴が出るのだった。コースターが終点につくと、子供達はまだ興奮したままで、 . . . 本文を読む
「お嬢ちゃん、どうしたの?」艦長が優しく声をかけた。
女の子が振り向いた。真っ黒な髪の毛に、ピンクのリボンをつけて、まんんまるの目がとっても可愛らしかった。
「ピピ、何もしてないもん。」
「でも、ずっとここでメリーゴーランドの方を見ていたでしょう。ピピちゃんはメリーゴーランドが好きなんだね。」ぴょんたが言った。
「ピピ、メリーゴーランドなんか嫌い。でもウサギちゃん大好き。あっ、モ . . . 本文を読む
いつの間にか遊園地はたくさんの子供達で賑わっていた。色とりどりのアドバルーンがあがり、花火の音が聞こえ、丸い煙がパッパッパッと空に出来ては風に流されて行った。
ジェットコースターや魔法のじゅうたんが動く度に子供の歓声と悲鳴が聞こえる。もちろん中には大人の太い声が聞こえることだってある。
メリーゴーランドのかわいい音楽が踊っている。
子供鉄道に乗って、遊園地を一周すると、観覧車からは分か . . . 本文を読む
三、ピピちゃん
遊園地に来たのは何年振りだろう。艦長もぴょんたも、もこりんもぐうすかも学校の遠足で来て以来の事だ。遠足で来たときには、自由に遊べる時間なんてほとんど無かったように覚えている。
今日は調査のために、一日中遊べるのだ。こんな仕事だったらいつでもいいとみんなは思うのだった。それに、遊園地の開門を列の先頭で待つというのは最高の気分だ。艦長たちの後ろにはいつの間にか子供連れの家 . . . 本文を読む
「そうがっかりされては困るんだが、実はある遊園地で、子供が何人も行方不明になっているんだ。警察が調べて特に何も変わったことはないと言うんだが、いなくなった子供は皆、その遊園地から行方が分からなくなっているんだ。その遊園地に何かあるにちがいないと思うんだが手掛かりが何もない。そこで君たちに調べてもらいたいんだよ。」
「なんだか気味が悪いでヤすね。」
「誘拐ですか。」
「どうも、そう言う . . . 本文を読む
二、遊園地の怪
授業が終わった後、珍しく博士は、みんなにケーキをおごってあげようと言って、食堂に向かった。
いびきをかいて寝ていたぐうすかは、博士の言ったケーキという言葉に反応して起きだし、よだれも拭かずに博士について行った。その後にぴょんた、もこりん、そして艦長が続いた。
「いらっしゃい。」食堂のおばさんが元気に声をかけた。
「ケー . . . 本文を読む
今日の授業は心についてらしい。なんだか難しそうだ。でもスケール号は世界探査のためにどこにでも出かけて行かねばならない。だからいろんな勉強をしなくてはならないのだ。
「心でヤすか、そりゃ、この胸のところでヤしょう。」
「では、どんな形をしていると思うかね。」
「丸でヤすかね。」
「いや、きっと四角ですよ。」
「うんにゃ、三角だスよムニャムニャ」ぐうすかは居眠りの中で授業を受け . . . 本文を読む
スケール号は自由に体の大きさを変えられる猫型宇宙船、艦長は6歳の子供ケンタ。乗組員はウサギのぴょんた、モグラのもこりん、ナマケモノのぐうすかです。ケンタたちはスケール号に乗って冒険の旅に出ます。第1話はホームページで公開中ですが、今回は私の一番好きな第3話をお届けします。楽しんでいただければ幸いです。
第三話 遊園地の怪
一、 . . . 本文を読む
目に見えるものはすべて虚像だ
それは科学的に証明される。
毎日やってくる思いもまた虚像なのだ。
だからこそあなたは
同じものごとに対して
プラス思考もマイナス思考も出来るのだ。
その思いの奥にある闇に向って
ありがとうといってごらん
マイナス思考はプラス思考に切り替わる。
あなたの本質は
その闇の中にあるからだ。
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