のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

黄泉の国より(目次)

2014-12-31 | 小説 黄泉の国より(ファンタジー)
   「黄泉の国より」(1600字)は2014年に当ブログに90回にわたって連載した私の唯一のファンタジー小説です。しかしブログの機能上順を追って読むのが大変で完全にうずもれていました。 ところで真鹿子さんの詩「地球の爆弾すべて花火となれ!世界平和花火大会をしよう!」に出逢い、「黄泉の国より」もこの願いにささやかでも添ってくれるのではないかと思うようになりました。 なんとかできない . . . 本文を読む
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黄泉の国より ありがとうございました

2014-12-31 | 小説 黄泉の国より(ファンタジー)
2か月にわたり「黄泉の国より」にお付き合いいただきましてありがとうございました。 このファンタジーは、私が提唱する5次元宇宙の考え方をベースにして書いたものです。 「時間」を主軸にした4次元による思考は現在の世界を繁栄に導きましたが、その歪から恐ろしい悪魔も生み出してしまいました。 アメリカの悪魔とイスラムの悪魔、これらを癒し鎮めるには、もはや4次元の思考を超えた思考違法が必要なのではないか . . . 本文を読む
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第 三 部  五、生けにえ (終 章)

2014-12-30 | 小説 黄泉の国より(ファンタジー)
終 章    ランバード王国にウイズビー王が誕生した。セブの称号は廃され、ウイズビーが自らの名で王位を継いだのだ。生きたまま王が引退して王位継承をしたのは、ランバード王国始まって以来の事だった。  血塗られた王家の歴史は途絶えたのだ。  新王が即位して間もなく、ランバード王国は新たな王家の墓を建立した。牢獄につながれた歴代の王がはじめて棺の中で安らかな眠りについた。その一番奥の棺 . . . 本文を読む
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第 三 部  五、生けにえ (最後の戦い)

2014-12-29 | 小説 黄泉の国より(ファンタジー)
最後の戦い    「ついにやって来おったな。」  「姉様、どうか気をつけて。」  「分かっておる。パルガ、お前こそ、首尾よくの。」   パルマとパルガは素早い動きで王の間を出て王宮のバルコニーに出た。ウイズビーとゲッペルが赤と青の玉を持ってその後に続いた。バックルパー達もバルコニーに出た。  中庭では、民衆がひしめき合い、全員天を仰いでいた。悲鳴はそこから聞こえて来たのだった . . . 本文を読む
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第 三 部  五、生けにえ (青い玉)

2014-12-28 | 小説 黄泉の国より(ファンタジー)
青い玉    始祖王がウイズビー王子を打ち取ろうと山刀を振り上げたとき、パルマの厳しい声が聞こえた。   「やめるんだ、ヴォウヅンクロウゾ!」  「ぐぐぐ、なぜその名を。」  始祖王が振り上げた山刀を止めてパルマの方を見た。その瞬間にウイズビー王子はゲッペル将軍の手を振り払って逃れた。  「何もかも分かっているのだ。だがもう終わりだ、ヴォウヅンクロウゾ。」  「お . . . 本文を読む
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第 三 部  五、生けにえ (大合唱)

2014-12-27 | 小説 黄泉の国より(ファンタジー)
大合唱    王城の守りは堅牢だった。反乱軍が王城を取り巻いて城門は市民で埋まってしまう程だったが、城からの攻撃は反乱軍をたじろがせた。その間に城門の橋が城の方に吊り上げられ、反乱軍は深い掘りを目の前にして完全に城から締め出された。   勇敢な何人かの戦士は堀を渡り、城壁をよじ登ろうとしたが、城壁の上から石を落とされて下に転がり落ちた。   堀を挟んで石つぶて . . . 本文を読む
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第 三 部  五、生けにえ (儀 式)

2014-12-26 | 小説 黄泉の国より(ファンタジー)
儀 式    「あの騒ぎは何じゃ。」  「はっ、反乱軍が押し寄せております。」  「何、反乱軍じゃと。鎮圧したのではなかったのか。」  始祖王が興奮して叫んだ。黄泉の国の城に設けられた王宮には始祖王とゲッペル将軍の姿があった。始祖王は寝台の上に身を持ち上げて上半身を起こしていた。その王の周辺に黒い無数の邪鬼が取り囲み、王の体を支えていた。  「申し訳ありません。セブズーの市民が蜂起した . . . 本文を読む
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第 三 部  五、生けにえ (革 命)

2014-12-25 | 小説 黄泉の国より(ファンタジー)
革 命     黒い森では再び激しい戦いが起こっていた。森を取り巻く警備隊の軍をその背後から、ユングの率いる民衆の反乱軍が襲い掛かったのだ。  「解放軍万歳!」   「警備隊を倒せ!」   反乱軍の武器は棍棒や石がほとんどだったが、押し込められて鬱屈していた民衆のエネルギーが一気に解き放たれた勢いは、まるでダムが決壊して下流の建物をあっという間に押 . . . 本文を読む
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第 三 部  五、生けにえ (王子とカルパコ)

2014-12-24 | 小説 黄泉の国より(ファンタジー)
王子とカルパコ    ウイズビー王子は王の間に近い一室に幽閉されていた。そこは王子が生の国で自分の部屋として使っている一室だった。その部屋も、ここ黄泉の国では、全体に赤茶けて見えた。そこには王子が見慣れた調度品もいくつかあった。それらはおそらく長い年月、この王子の居間にあり続けているのだろう。王子はそのいくつかを、懐かしそうに触ってみた。机の引き出しを開けると、ゴキブリの死骸が山のよ . . . 本文を読む
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第 三 部  四、救い主 (ジルの処刑)

2014-12-23 | 小説 黄泉の国より(ファンタジー)
ジルの処刑    ヅウワンは毎日骸骨兵から拷問を受けた。自分の死はエミーのせいだと言わせようとするのだった。ヅウワンの心に憎しみを植え付けようとする骸骨兵の責め苦は、ヅウワンの心の広さに比例して大きくなっているのだった。ヅウワンは毎日その苦痛に耐えていた。  「母さんごめんなさい、私のために。」エミーは何度もヅウワンに謝った。  「いいのよエミー。」ヅウワンはその度にエミーの頭を . . . 本文を読む
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