毎朝浜まで歩く。彼岸も過ぎると海は今まさに日が登るところだ。(6時)
関空と対岸に挟まれた海。穏やかな渚の向こうにタコ漁の船が出ていた。
リアルな生活臭が漂ってくる。
渚の白い石ころ。マーブルビーチと呼ばれる所以の白い大理石(?石の名は知らない)
闇をなぎ払うようにオレンジの光が伸びてくる。
自分の影を見ると、頭の真後ろに太陽がある。
見えない太陽を確信するのは体験と科学だが、この . . . 本文を読む
茗荷の花
2019-09-28 | 日記
茗荷の印象的な味が体のどこかに残っている。
子供の頃よく、日陰の籔に入って茗荷採りをした記憶があるのだが、花の姿をはっきり覚えていない。
苗屋さんの店先で茗荷の種株が目に入って、そんな思いがよぎったので買ってしまった。
4月ごろだった。
葉っぱが出てきて、
ついに店頭で見かける茗荷が顔を出した。
半年かかった。
さてこのタケノコのような茗荷の頭から花が咲くはず。記憶では白いしなび . . . 本文を読む
一年を通して、やっぱりこの風景が一番好きだ
人様の田んぼなのに、どうして心が豊かになるのだろう
空気が喜んでいる。
朝の散歩みち、彼岸が過ぎると急に夜明けが遅くなったような気がする。
遠目のゴルフ練習場の鉄柱を見ると、千葉を思い出して心苦しくなる。
こんな穏やかな風景なのに、被害を受けた方々の暮らしはどんなにか暗澹と、先の見えない思いに身をつまされていることだろう。(去年の私達もそう . . . 本文を読む
毎年楽しみにしているコスモスの群生地。
今年はなぜか勢いがいい。思わず触りたくなるような緑がもこもこ膨らんでいる。
一番花に気付いたら、もういたるところにつぼみが膨らんでいる
毎朝の楽しみが増えました。
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二十 エピローグ(博士の回想)
宴たけなわの頃、スケール号の隊員たちは、神ひと様の街を案内してもらうことになった。すっかり打ち解けた神ひと様の子供たちと隊員たちは、大はしゃぎで、案内の奥様について行った。
偶然、あの岸辺の足跡の謎が解き明かされた。
湖から続いていた足跡が、立ち止まったまま消えていたのだが、奥様に従って付いてきた隊員たちは、そこから奇妙な乗り物に乗せら . . . 本文を読む
一九、帰還
今回の旅で、スケール号を操る艦長の腕はずいぶん上達した。博士に言わせれば、ほとんど満点に近い出来だそうだ。
だから、もちろん一気に地球に戻ることも出来そうだったが、無理をしないで、少しずつスケールを戻して行くことに決めた。
もう一度世界をしっかり見ておきたいと言う思いがみん . . . 本文を読む
「きれいだス」
「こんなにきれいなことろだったのでヤすね。墓場だなんて言って、すまなかったでヤす」
皆は一様にこの美しい風景に魅了されていた。
湖の中州に、神ひと様のいる病院があった。といっても建物が在るわけではない。青々とした木々が茂り、そこからまっすぐに向こう岸まで歩道が伸びていた。皆が歩いてきた道だ。
その道を女性らしき人が歩いてくる。手に何かを持っていた。
「わしの妻じ . . . 本文を読む
「神ひと様、こういうことですね」
博士が口を挿んだ。
「私たちの身体は、原子でできています。皆もそれは知っています。それと同じように、神ひと様の身体は、太陽でできているということもこの目で見てきました。つまり原子と太陽は、大きさこそ違え、おなじ一族だと分かったのです。太陽族はものの単位として存在しているのだと。」
「そうじゃ、博士。知っての通り、我らの起原はともに太陽族から始まるのじゃ . . . 本文を読む
「博士、これは。」
「スケール号が、このプレートの文字を解読したのだ。」
「この言葉、聞いたことがあります。」ぴょんたが言った。
「そうでヤすね。えっと、どこでヤしたかね。」
「確か、ここにありて、はるか彼方にありしもの、我ら、太陽族の生まれた理由がそこにある。お日様がそう言っていただス。」
「そうそう、お日様が言っていましたね。」
「太陽族の伝説だと、確かそう言っていた . . . 本文を読む
「この花がどうしたんだ。」艦長はもこりんに聞いた。
「ほら、覚えがないでヤすか。スケール号が巨大化していく間、ずっと窓から外を見ていたでヤしょう。」
「それで?」
「そのとき、一瞬、確かにこの花を見たでヤす。」
「そう言われれば、そんな気もするだスなぁ」
ぐうすかも、なんとなく、そんな気がして同意した。
「気づかな . . . 本文を読む