
午前中の仕事を終えて帰り、昼食の後テレビのチャンネルを回していると、NHK-BS2でちょうど映画「雪国」が始まるところだった。随分昔に見たきりで、もう一度見たいなぁと思っていたところだったので、ラッキーと思って全編見てしまった。おなじみ「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」の有名な書き出しで始まる川端康成の名作「雪国」を豊田四郎監督が映画化したもので1957年、つまりちょうど50年前の作だ。雪深い越後湯沢の温泉町にやってきた画家・島村と芸妓・駒子の切なくも哀しい出逢いと別れを叙情豊かに描いているが、駒子を演じた岸恵子は絶品。彼女のベスト作だと思う。後年、岩下志麻版も観たが、やはり岸恵子の方が断然良い。今日の若手女優の中で駒子役をやれる人はいるのだろうか。ところでこの映画の音楽は團伊玖磨先生だったんだなぁ。