徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

殿様御用達のお茶の通る道 ~ 椎持往還 ~

2014-10-26 16:48:27 | 熊本
 昨日は山鹿市菊鹿町の佐とう製茶へ毎年秋恒例の「佐とう製茶まつり」へお茶を買いに行った。京町から旧3号線(豊前街道)を北上、徳王で右折し、3号線清水バイパスを横切り、県道387号線(菊池往還)に入る。西合志町須屋の分岐点で県道37号線(椎持往還:しいもちおうかん)に入る。この椎持往還をひたすら北上し、泗水町や七城町を通り抜けて菊鹿町へ入り、しばらく田園の中を走ると、やがて佐とう製茶の方向指示が見えるのでそれに従って進む。約1時間の行程だ。
 今から380年前の寛永9年(1632)、肥後細川藩初代藩主の細川忠利公が、入府後初めて藩内の各地を視察してまわった時、筑後との国境にある多久村の星原番所で出されたお茶を大変気に入り、「御前茶」として献上するようになった。以降、旧藩時代には、毎年新茶ができ上がると、細川家の九曜紋の入った茶壷に納め、椎持往還を通って殿の御前へ運ばれていたという。椎持往還は、まさに肥後の殿様御用達のお茶の通る道だったのである。