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「魏志倭人伝」に「百歳まで生きる」と記された弥生時代の人々の長寿の秘密は主食の「赤米」にあったのではないか。米を赤くする色素「タンニン」には強い「抗酸化作用」がある。人間が生きて行く上で不可欠な酸素だが、呼吸をして酸素を取り入れる過程で一部の酸素が有害な「活性酸素」に変化する。この「活性酸素」が増え過ぎると血管や細胞を傷つけ、体の内側を酸化させ、その結果、老化現象をひき起こす。この「活性酸素」の働きを抑えるのが「抗酸化作用」。「抗酸化作用」のある「タンニン」を「赤米」から日々摂ることで老化を防ぐ。この「赤米」こそ弥生人の長寿を支えた秘密ではないかと考えられる。
(NHK総合「偉人たちの健康診断」より)
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7世紀後半(約1300年前)に、大和朝廷が築いた鞠智城(きくちじょう)と赤米の田圃