徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

上村新さんのこと

2018-01-27 22:14:33 | 友人・知人
 今年に入って一番ショックだったこと。それは上村元三さんのお父様、上村新様の訃報に接したことだ。1月8日、成人式を迎える上村文乃さんをお祝いするためお伺いした時に初めてお聞きしたので余計ショックだった。大晦日の晩、ご家族そろって食事をとられた後、静かに息を引きとられたという。なんという大往生だろうか。
 ご生前、僕はお名前を呼んだことがない。文乃さんのお祖父さんだから、いつも「おじいちゃん」と呼んでいた。今日初めて「新さん」と呼ばせていただく。新さんと初めてお会いしたのはたしか8年前の夏、古桶屋町の普賢寺で行われた城華まつりの時だったと思う。そして翌年の熊本城本丸御殿で行われる「春の宴」からは、毎回のように隣同士に座ってお孫さんの文乃さんがいる「ザ・わらべ」の舞台を観たものだ。そして、ご自身の生い立ちのこと、ご家族のこと、ご趣味のことなどいろんな話を聞かせていただいた。芸事にも造詣が深く、いかにも趣味人といった粋な風情が魅力的だった。こんなお爺さんになりたいと思ったものだ。熊本地震で本丸御殿も使えなくなったが、昨年、城彩苑でお会いした時、またいつか本丸御殿でご一緒しましょうねとお話ししたのが最後の会話となってしまった。享年90歳。合掌。

2014年10月25日、本丸御殿の「秋夜の宴」の映像。最後に隣りに座る新さんが写っている。