今年見た風景の中で、最も忘れられない風景は、１０月に行った四国一周旅行で、高知から徳島へ向かう道中で見た太平洋だ。１０月８日だったが、前日の雨とうって変わってこの日は快晴。水平線の向こうに陸地が見えない海を見るのはおそらく生まれて初めての経験だったと思う。水平線をじっと眺めていると、その果てしない距離感に何だか怖ろしさすら感じた。こんな海をいつも眺めて暮らしていたら、龍馬や中岡慎太郎の例を引くまでもなく、スケールの大きな人物が育つのではないかと思ったりした。一生忘れられない風景の一つになったことは間違いない。
